NARUTO"最後の約束と一雫の奇跡"

第１４話 衝突 ページ14

《サスケside》


目を覚ますと清潔な白い天井が視界に入った。


同時に手当をされていてベッドに寝かされていることに気づく。


サスケ「…っ」



手を動かすと、すさまじい痛みが走り、思わず声を上げた。



そうか…これはイタチに…。



思い出した瞬間、激しい怒りと悔しさがこみ上げてきた。



くそっ…！



今じゃ、今のままじゃ…イタチには勝てない。



Aが…戻って来ない。



サスケ「…っ」



ガラガラ



ナルト「サスケーッ、起きたか？」



サクラ「ナルト、声が大きいわよ」



サクラがナルトをたしなめる。



ナルト「サスケ…？」



サスケ「…っ、なにしに来た…」



サクラ「なにって、お見舞いに…」



バリーンッ



オレはイライラして、枕を窓に向かって投げた。



ナルト「!?サスケ！」



サクラ「サスケくんなにを…」




サスケ「うるせぇ！出ていけ！」



ナルト「…！」



ナルトは目を見開き、サクラは泣きそうな表情をしてオレを見つめている。




ナルト「なんだよ、八つ当たりか!?」



サスケ「うっせぇっつってんだよ！」



サクラ「ちょっ、二人共…」



ナルト「悔やんでるだけならいつまでたっても兄には勝てねぇよ！」



サスケ「ウスラトンカチ…ッ！てめぇ…！」



サクラ「やめて！」



ナルト「なんだよ、サスケ。アカデミーで優等生のお前でもそんな顔するんだな」



サスケ「ナルト…ッ、表に出ろっ！今すぐその減らず口を叩きのめしてやる！」



サクラ「サスケくん！まだ安静に…っ」



ナルト「分かったってばよ。今のお前じゃ、Aを連れ戻すことなんか出来ないってオレが教えてやるよ！」



◇◇◇


《屋上》



ナルト「…」



サスケ「…」



サクラは不安気な眼差しで対峙する二人を眺める。



ナルト「行くぞ、サスケッ！」



サスケ「とっとと来いよ。返り討ちにしてやる！」



ナルトが走りだし、サスケも向かう。



バキッ



ナルト「！」



サスケ「らあっ！」




ガンッ




手首、足がそれぞれぶつかり、そして、




ナルト「螺旋丸！」



サスケ「千鳥！」




サクラ「やめて…もうやめてよ…！」




ぶつかろうとする二人の間にサクラが走る。




ナルト「なっ…!?(ヤバイ…！)」




サスケ「ッ!?(止められない…！)」





パシッ、パシッ




ナルト「!?」



サスケ「!?」




ドゴッ



壁に衝突



カカシ「…まったくお前らなにやってんの」


.


.

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