7…一週間 ページ7
あんなことがあってからもう何年たつだろう…。
結構な時間が過ぎた。
゛あの傷痕゛はもう、消えたのかな…?
この長い時間の中、Aは一人でこの事を抱え込んでいた。
誰にも言わずに、文句の一つも言わずに。
ずっと笑顔でいて、嫌な事もずっとため込んで。
今日ミキが来た。
何故か。
「結婚式まであと一週間」
そう言ってすごく喜んでいた。
ミ「ピコ、私達の結婚式まであと一週間ですわよ!」
ピ「えっ、あと一年はあったんじゃ…」
ミ「あのね、お父様の遺言書を見つけてね、『もし私がこの世に帰らぬものとなった場合は結婚式 までの期間を残り一週間とする』だって」
ピ「何回も言っただろ、ボクはミキとは結婚しない。ボクはボクの人生がある。いちいちミキと一 緒なんて御免だ」
ミ「なっ…やっぱりそうだったのね」
ピ「やっぱりって何だよ」
ミ「ピコ、貴方、もしかしてあの召使ちゃんが好きなんでしょ?」
ピ「ッ///」
ミ「ふざけないで。メイドと主が結婚なんてありえないじゃない」
ピ「知らねえよ。じゃあなんだ、無理矢理俺は好きでもない相手と結婚しろって言うのか?」
ミ「いいなずけなのよ。いやでもそうするしかないじゃない」
ピ「でも、結婚式はもう取り止めだ」
ミ「なっ」
ピ「もういい。今日は帰ってくれ」
ミ「分かったわ。結婚式は○○ホール、午後3時からよ」
あと一週間…。
もう、時間がない。
結局伝えられない、何も言えない。
両親がいなくなって、ずっと泣いてたボクに光をくれた。
勉強も教えてくれた。
ずっと、されっぱなし。
Aを守るって決めたのに。
結局Aはミキの前で笑えなくて。悲しい顔して、『人形』になって…。
最後になる。
それだったら……
4人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シフォン - ぴこおおお!!!とっても感動しました!!続編期待してます!!!!というかやってくださいおねがいします!! (2015年4月19日 12時) (レス) id: e57fc26825 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆりにゃん(`・∀・´)(プロフ) - 面白い!.。゚+.(・∀・)゚+.゚ (2014年10月21日 20時) (レス) id: 593a3d64a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鏡音アレン | 作成日時:2014年8月15日 12時