６…聞こえた声 ページ6
Aは小さい時よく言っていた。
それも、Aがミキと出会った日から…。
ピ「もうこんな時間か。A、今日はありがとう。もう休んでていいよ」
貴「はいピコ様。それではおやすみなさい」
夜１０時を回っていた。
だから僕はAを休ませるために今日は終わりにした。
１１頃…
ボクは水が飲みたくなったから洗面所まで行った。
ちょうどAはお風呂に入っていたから気付かれないように、静かに。
あれは見ていいものだったのかはわからない。そこには…
洗面所のゴミ箱には血まみれの包帯があふれていた。
この家にはボクとA、料理のシェフしかいない。
もしもシェフが大けがをしても無理だ。
なぜならば今日、シェフは風邪をひいて休んだから。
ボクでもない。
残るのは…
Aだ……。
ミキと一緒にお茶を入れに行って、帰って来てからのAの様子がおかしかった。
やけに右肩を抑えていて…。
包帯をとって血の部分を指で触ってた。
まだ血は乾いていなく、真新しいもの。
呆然と立っているとAが泣いていた。
貴「どうしてミキ様は…あんなことをしたの？た、ただ…仲良くなりたかっただけなのに…」
ミキと何かあったのかな…？
まあなぁ…ミキのあの口調は喧嘩ふっかけてるようなもんだしなあ…。
もう水も飲んだし…部屋に戻ろうかな…。
でもあの包帯を見たらどうも眠れなくて…やっぱり、立ってるだけだった。
声を押し殺して、苦しそうに、静かに泣きだすAの身にいったい何があったのか…。
考えていたらAが次の言葉を発した。
もう分かった…。
貴「痛い、痛いよ…。ミキ様はどうして私を切ったの…？」
そうか…。この包帯、不自然に右肩を抑えたあの時のしぐさ、今の言葉…
全てはミキがやったんだ。
そう言えば、あの時ミキはボクに話してくれた。
ミ「ねえねえピコっ」
ピ「どうしたのミキ？」
ミ「私ね、強いんだよ！」
ピ「何で？」
ミ「この宝石のついた髪止め、実はここをこうやると…」
ピ「うわぁ！」
ミ「ね、すごいでしょ？ナイフが出てくるの！」
ピ「確かに、ミキは強いね」
そうか…そのナイフでAを切ったんだ。
許せない。
Aごめん、何も気づけなくて…ごめん。
もう、絶対にAが傷つかないように、ボクがAを守るから…。
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シフォン - ぴこおおお！！！とっても感動しました！！続編期待してます！！！！というかやってくださいおねがいします！！ (2015年4月19日 12時) (
レス) id: e57fc26825 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆりにゃん(｀・∀・´)(プロフ) - 面白い！.｡ﾟ+.(･∀･)ﾟ+.ﾟ (2014年10月21日 20時) (レス) id: 593a3d64a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡音アレン | 作成日時：2014年8月15日 12時
