4…ミキ ページ4
「あらあ、ピコ!久しぶりねぇ//会えてうれしいわぁ///」
来た。
ミキだ。
会えてうれしい?ボクは嬉しくなんかない。
そんな感情を抱きつつAの元に駆け寄った。
ピ「A、A!」
貴「ピコ様…」
ピ「どうしてこうなったんだ、A!」
貴「い、いえ。私が勝手に転んでしまって。大したことではありませんので…」
ピ「A、主に嘘はつくな」
貴「ほ、本当…ですからッ……」
あーぁ、やっちゃったよ。
何怒ってんだよ。
何でこんなにイライラすんだよ。
ほら、A…すげー暗くなっちゃてる。
Aは泣いていた。
それを誰にも見られないように「お茶の準備をしてきます」と言ってこの場をさった。
初めてかな、こんな大きな声で怒鳴ったのは…。
ピ「おいミキ、さっきのはどういうコトだ!?」
ミ「ピコったらぁ、あの召使さん?も言ってたじゃない。あいつが勝手にこ・ろ・ん・だのよ」
ピ「ふざけんな、こんなまっ平らで障害物が何ひとつ無いここで、どうやって転ぶんだよ」
ミ「だから、普通に転んだって言ったじゃない。それより…今日の夜、空いてるかしら?」
ピ「話そらすんじゃねーよ」
ミ「空いてなさそうね。しょうがないわぁ」
こいつがやった。
絶対にこいつがAを傷つけた。
Aが転ぶなんて普通じゃない。ミスを全くしないようなAが転ぶはずがない。
余裕ぶっこいてるようなあの顔、高級な宝石を身につけたドレス…
Aが召使?ふざけてんじゃねーよ。
AもAだ。
ボクにすらいえないのか…、ボクは何も…できないのか…。
Aにとってボクはそれまでの存在なのかよ…?
貴「お茶の用意ができました。ロビーまでご案内いたします」
Aが無表情でそう言った。
いつもなら…ミキがいない時は「ピコ様、お茶ですよ!今日のおやつは何だと思いますか?」
って笑顔で言ってた…。
ミキがいる時、Aは笑顔になれない。
どんなに僕がAを笑わせようとしても笑わない。
ミキは笑わない無表情なAに対して言った。
「何あの召使、この私にも笑わないなんて。まるでいいなりになるだけの人形ね」
Aは人形なんかじゃない。
大体、そうなったのはミキのせい。ボクはあの時見てた。
Aは笑わないんじゃない。
「笑えない」んだ。
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シフォン - ぴこおおお!!!とっても感動しました!!続編期待してます!!!!というかやってくださいおねがいします!! (2015年4月19日 12時) (レス) id: e57fc26825 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆりにゃん(`・∀・´)(プロフ) - 面白い!.。゚+.(・∀・)゚+.゚ (2014年10月21日 20時) (レス) id: 593a3d64a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鏡音アレン | 作成日時:2014年8月15日 12時