#14 貴方side ページ15
*貴方side*
イトリさんの持ってきた服は、随分とファンシーなワンピースだった。
正直、この手の服を着た事が無いから似合うのか似合わないのかすら検討がつかない。
とりあえず、現在のイトリさんのイメージと違い過ぎるという事だけは分かる。
一体何処をどう間違えたらこの変化が起こるの…?
イ『よし!!これでOK!!
さぁさぁ、ウーさんに見せに行こう!!』
貴「え、見せに?
あ、ちょっ…!!」
ドンッ
コケないように体制を立て直すとウタさんと目が合った。
貴「…えっと...」
イ『どーお!?可愛いでしょ!!』
ウタさんはじっと私を見ている。
ウ 『よく似合ってるよ。可愛い。』
貴「...ありがとう...ございます...」
頰が熱い。嬉しいけど、なんだか凄く...くすぐったい。
イ『…そうだ、Aちゃん。どうして喰種なんかに追い掛けられてたの?』
貴「えっ…」
ウ『そういえばまだ聞いてなかったね。何があったのか教えてくれないかな?』
チクリ
胸の奥が痛む。
だけど、さっきよりは大分落ち着いていた。
貴「…実は…」
ほんの十数分の出来事だった筈なのに、話すのに随分と時間がかかってしまった。
ウ『…そうだったんだ…』
貴「……。」
イ『これから、Aちゃんはどうするの?
さっきの話の感じからして家には戻れなさそうだし、戻れたとしても…Aちゃん、頼れそうな身寄りいる?』
貴「いえ…母は親や親戚と完全に縁を切っていたみたいなので、祖父母がいるのかどうかさえ分かりません。」
ウ『…とりあえず、今日はもう遅いし明日芳村さんにでも相談しに行こうか。』
今夜はウチに泊まりなよ。連れて来ちゃったのも僕だし。』
貴「…え…じゃあ、お邪魔させて頂きます。」
少し頭を下げる。
イ『そう…ひとまず、今夜は大丈夫そうだね。
…わっ、もうこんな時間。』
ウ『そろそろ帰ろうか。行こう。Aちゃん。』
ふと時計に目をやると、午後10時を過ぎていた。
いつもなら家事をしている時間帯だけど、今日は酷く眠い。疲れているのかな。
貴「あ、はい。えと…イトリさん。
色々ありがとうございました。お邪魔しました。」
イ『あっ、ちょっと待ってAちゃん。ハイこれ、パジャマと他の着替え。2、3着は入ってるから。』
貴「わ…ありがとうございます。じゃあ今度こそお邪魔しました。』
カランカラン…
イ『……。止めといたほうがいいと思うけどなあ…アタシは。』
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仄留(プロフ) - わぁぁぁぁぁぁぁこんな駄作にわざわざお越しくださりありがとうございます!!!イトリさんの勘はですね…当たるかも知れませんし当たらないかも知れませんし…これからの展開は大分決まっているので、なるべく早く更新出来るよう善処します!!! (2016年6月6日 20時) (レス) id: d527d52063 (このIDを非表示/違反報告)
Kitchen(プロフ) - おすすめされて読んでみたらとても面白いです!イトリさんの含みが気になるっ…ウタさんが素敵なので夢主ちゃんとの絡みが今後も楽しみです、お待ちしていますね (2016年5月28日 17時) (レス) id: ec453351d6 (このIDを非表示/違反報告)
仄留(プロフ) - からくりエンブレムさん» わかって下さいますかぁぁぁぁぁ!!!イケメンですよね!!!更新頑張らねば!!! (2016年3月24日 19時) (レス) id: bee24c7ba2 (このIDを非表示/違反報告)
からくりエンブレム - ああぁぁぁぁ!ウタさんイケメンすぎる!もういや!wイケメンすぎて後光が見えるよ!!www (2016年2月22日 21時) (レス) id: ce01d3945f (このIDを非表示/違反報告)
仄留(プロフ) - こけたんさん» JAILやるためにPSVitaまで買ったのにあれは難しすぎます…万丈の再戦すら勝てない…なんたる屈辱(ひどい)私はしょっちゅうゲームオーバーになるのでよくウタさんに蔑まれますよwだがしかしそこがいい!!←魅力的ですよね〜 (2016年2月22日 14時) (レス) id: cb5ecd7c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仄留 | 作成日時:2014年10月15日 0時