愛しき喰種【東京喰種】

#13 ウタside ページ14

イ『...で、あの子一体どうするつもり？ウーさん。』


気が付くと、服を持ってきたイトリちゃんが僕の隣に並んで腰掛けていた。


イ『…人間だし...ましてや女の子...』

ウ『...うん、そうなんだけど、なんだか放って置けなくて...
４区の食い場荒らしに殺されかけてたから、助けちゃった。
で、気を失ってたから、僕の家まで運んで... 』

イ『ウーさんもお人好し過ぎるよねぇ...昔から。蓮ちゃんにしてもさ。
まぁ嫌いじゃ無いけど、その性格。』

ウ『それにね...』

イ『ん？』

ウ『気を失っているあの子を見た時、“綺麗だな”って思ったんだ。
可笑しいよね。僕ら喰種にとって人間は、ただの補食対象のはずなのに...』


そう。
“美味しそう”よりも先に“綺麗”だと思ったんだよね。
すごく不思議。

だからかな。あの子に来るなと叫ばれた時、酷く胸が締め付けられた。

自分でもよくわからない、この感情の名は、
何て言うんだろう。


イ『......ウーさん、あの子は辞めときなよ？』

ウ『ん？なんか言っ...


貴「...あのー...イ、イトリ...さん？お風呂出たんですが...私はどうすれば...」


脱衣場からあの子の声がした。
そういえば服、持ったままだったよね？イトリちゃん。


イ『あっ!!ごめんごめん、今服持ってくから!!』


...ガラッ!!


貴「ひぇっ!!!亅

イ『さっ!!パパッと着ちゃおー!!』

貴「だっ、大丈夫です!!服くらい一人で着れますから!!」

イ『良いから良いからー!!手伝うよ!!』

貴「あのいや、だからっ!!!」


お人好しはどっちだか...

ていうか、そんなにいきなりドア開けて平気なのかな？
女子のルールはわからないけど...


イ『あれっ？意外と胸大きめだね!!Aちゃん!!』

貴「いっ...言わなくていいですから!!」

イ『あ、下着これでいーい？』

貴「恥ずかしいですってば!!もう…」


...ブッッッ!!!!!


思わず飲んでいた水を吹き出した。


...二人とも...
...声の大きさもうちょっと考えようね...？






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疲労で屍状態の作者が出来上がりました…

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