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というか、えっ?少尉って、鶴見中尉の一個下の位?
上等兵がそんな上の階級の人間と友好関係を築いていいのだろうか……。
余計マズイ、とAはどこに目をやればいいのかと視線をウロウロとさせた。
｢まあ立ち話は良くない、私についてきたまえ｣
｢はい……｣
｢おや、浮かない顔だ。せっかく鯉登少尉の好きな“月寒あんぱん”を、君の分も用意しているんだがねぇ……｣
あんぱん、それはあの餡子が包まれた甘い菓子パンのことだろうか?
月寒?きっとどこかの有名なお菓子屋さんなんだろう。
しかし食べ物では釣られまいとAは首を横に振る。
あまりの緊張に制服の裾を握っていたが、なんだか湿り始めた気がしてきた。
｢ウーン……まあ、私の命令なら君は必ず着いてこないといけないよ。さ、行こうか｣
｢ﾝｪ……｣
Aはとうとう両肩に手を置かれ、ぐるりと方向を変えられ押されるように歩き始める。
良いって言ってないし権力めっちゃ乱用してるじゃんこの上司!
しかしそんな不満もかの鶴見中尉殿の前では垂れ流しになどできないのだ。
相変わらずご機嫌な鶴見に“連れ去られて”Aは部屋の前に着いた。
部屋のドアを開けようとしたところで誰かの声が聞こえる。
月島ともう1人、彼がきっと鯉登少尉である。
さあさあ、と鶴見は中の声にもお構い無しにドアを開けた。
｢鯉登少尉殿、鶴見中尉殿がお戻りになられましたよ｣
｢……ウフフ鶴見中尉殿のお部屋……ハッ!?｣
｢えぇ……??｣
黒髪に黄土色の軍服、確かに彼が鯉登少尉だろう。
しかしその男は利口に座って待っているとかそういうものは一切なく、なんと床に転がっていた。
五体投地、今朝のAと同じポーズである。
月島とも目が合ったお陰で思い出してしまった。
ところでその少尉はと言うと、鶴見の姿を視界に入れた途端恐ろしい速さで寝返りをうち、そのまま華麗なフォーメーションで何事も無かったかのように敬礼をする。
凄まじい豹変ぶりにAは思わず思考を放棄した。
こういう人間相手は考えたら終わりな気がする。
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セミ⭐︎ - 勿論です！杉元やゲンジロちゃんとの絡み楽しみにしております！無理せず頑張ってください！応援しています！ (3月21日 17時) (
レス) @page38 id: 31ded6a35d (このIDを非表示/違反報告)
＊泡沫＊(プロフ) - セミ⭐︎さん» コメントありがとうございます!私も結構箱推しなところもあるのですが杉本や月島さん、ゲンジロちゃんが活躍する回は特に好きです。作品が良い結末となるようこれからも精進いたしますのでぜひよろしくお願いします! (3月21日 15時) (レス) id: 5b050bb58b (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - やばいめちゃめちゃ好きです！この作品が尊いです！ところで、泡沫さんの推しは誰ですか？自分は、かなり多いのですがその中でもトップを飾るのは尾形と杉元です！更新お待ちしております！ありがとう！！ (3月20日 15時) (レス) @page38 id: 31ded6a35d (このIDを非表示/違反報告)
＊泡沫＊(プロフ) - 【作者より 読者の皆様へ】『夜鷹の桜』を読んで下さりありがとうございます!まだ未定ではありますが新たに小説を別ジャンルで書きたいなと考えております。また詳細が決まり次第改めてお知らせさせていただきますので気長にお待ちいただけると幸いです! (3月18日 5時) (レス) id: 5b050bb58b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊泡沫＊ | 作成日時：2024年1月7日 6時
