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何を考えているのか、尾形はAの頭に右手を置く。
がっしりと固定され頭を動かそうにもビクともしなかった。
｢……な、何ですかこの手は｣
｢さぁ?｣
｢しらばっくれないでください……ってうわ｣
尾形は座る時いつも足を開いて座っている。
そこにちょうどいい位置で跪くA。
右手は突然彼の体の方へ寄せられ、Aの顔はちょうど足と足の間に埋められるような形になった。
一瞬理解は追い付かなかったものの、傍から見たらまるで情事を繰り広げているみたいだと悟った途端Aは嘘みたいに高い声で言葉にならない絶叫をした。
｢ばっ、離れ……!!いや力強っ!!｣
｢おいおい急にどうしたんだA……｣
ニヤニヤと笑いながら尾形はあえてAを下の名前で呼んだ。
わざとらしく吐息を混ぜたような声色で話しかけるが、Aは必死に抵抗した。
最初のうちは何かを話しながらジタバタと暴れていたが次第に動かなくなっていく。
最終的にAは声すら上げず静かになった。
飽きたかつまらなくなったのか、尾形はつまらなさそうな顔で手を離してAを解放する。
下を向いていたので表情は見えなかったが途端に顔を上に向けた。
｢──掛かりましたね?｣
｢何ｯ｣
｢えーい｣
静かだったAが少し笑った。
そのまま尾形に被さるように体を倒し、彼の上に跨るような姿勢で乗っかった。
｢……ほんとこの階級ロクな人間がいませんね、どうです?自分に見下される景色は｣
｢……フン、薄野の女にされた方が絶景だったろうな｣
｢馬鹿言え｣
Aはそう言って尾形の首元に左手を置いた。
声は普段通りではあるものの、顔が完全に笑っていない。
確実に怒った人が口を塞ぐために手を下そうとしている時のオーラである。
尾形は思わずその顔を見て不思議な気持ちになった。
コイツが怒っている、と初めて見るその顔に興味を惹かれてしまった。
｢野蛮な人は嫌いです｣
｢今のお前も人の事言えるか?｣
｢……でも貴方はそんなこと無さそうですね?｣
まるで黙れと言いたげに尾形の首をギュッと抑える。
特に苦しそうな顔は見せずに尾形はAの顔を見た。
｢……悪かった、少しからかっただけだ｣
｢……2度目ですからね｣
そう言うとAは静かにベッドから降りて自身の椅子に腰をかけ、尾形に背を向けた。
尾形はやや気まずそうにしながら体を起こし、またベッドに腰をかける。
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セミ⭐︎ - 勿論です！杉元やゲンジロちゃんとの絡み楽しみにしております！無理せず頑張ってください！応援しています！ (3月21日 17時) (
レス) @page38 id: 31ded6a35d (このIDを非表示/違反報告)
＊泡沫＊(プロフ) - セミ⭐︎さん» コメントありがとうございます!私も結構箱推しなところもあるのですが杉本や月島さん、ゲンジロちゃんが活躍する回は特に好きです。作品が良い結末となるようこれからも精進いたしますのでぜひよろしくお願いします! (3月21日 15時) (レス) id: 5b050bb58b (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - やばいめちゃめちゃ好きです！この作品が尊いです！ところで、泡沫さんの推しは誰ですか？自分は、かなり多いのですがその中でもトップを飾るのは尾形と杉元です！更新お待ちしております！ありがとう！！ (3月20日 15時) (レス) @page38 id: 31ded6a35d (このIDを非表示/違反報告)
＊泡沫＊(プロフ) - 【作者より 読者の皆様へ】『夜鷹の桜』を読んで下さりありがとうございます!まだ未定ではありますが新たに小説を別ジャンルで書きたいなと考えております。また詳細が決まり次第改めてお知らせさせていただきますので気長にお待ちいただけると幸いです! (3月18日 5時) (レス) id: 5b050bb58b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊泡沫＊ | 作成日時：2024年1月7日 6時
