連絡先 ページ14
自室に駆け込んだ私はそのままの勢いでベッドにダイブする。枕を抱き寄せて、ぎゅうぎゅうと抱き締める。
(合コンなんて楽しくないと思ってたのに…！)
いや、実際合コン自体は楽しくなかった。
だが、折原さんと出会わせてくれた事には感謝している。
『はぁ…』
数時間前の憂鬱さは吹き飛び、今の私を包むのは幸福感と僅かな心配。
(でも本当に連絡来るかな…それともこっちから連絡するべき？)
LINEに新しく追加された連絡先を眺めたり、トーク画面を開いたり閉じたりしていたら、部屋の扉がドンドンと叩かれた。
「A、さっさとお風呂入っちゃってよ！」
『はぁーい…』
さんざん迷った末、折原さんに何の連絡もしないまま、私はスマホを部屋に放置して、お風呂に入りに行った。
まさか部屋を出た直後に、折原さんから連絡が来ていた事なんて知らずに。
ゆっくりお風呂に入って、その後はリビングで姉とまったりタイム。
姉がいれてくれたホットココアを台所まで取りに行きながら、部屋から取ってきたスマホの画面をオンにする。
『あ！』
「わっ！！！」
折原さんから新着メッセージが来てる！と喜んだのも束の間、私が出した大声に驚いた姉が、パジャマにココアをばしゃりと溢してしまった。
『あっごめんなさい！大丈夫？！』
「大丈夫、火傷はしてないはず」
『急いで拭かなきゃ…！』
「あ、A！スマホ！」
『え？！』
慌ててスマホを台の上にてきとうに置き、姉のパジャマを拭こうと台拭きを勢いよく手に取ったその時。
思っていたよりも台のフチに置かれていた私のスマホが、シンクの中にある水の張ったたらいの中に落ちた。
『あああああ！スマホ！あっでもお姉ちゃんのパジャマ！』
「Aは自分のスマホをやりなさい。私は自分の事やるから」
『う、うん…！』
姉が冷静に、テンパっている私を宥めてくれたお陰で、私は自分のスマホを救出する事に専念する。
だが、水没してしまったスマホは、水気を拭き取っても、ドライヤーをかけても、うんともすんとも言わなくなってしまった。
『嘘でしょ………』
折原さんに返信をしたかっただけなのに、大変な事になってしまった。
どうしようどうしよう、とぐるぐる考えがループする。
(誰かに連絡先を聞く？いやでも今日いた女の子達には教えてなかったし…)
「A、そっちはどう？」
『お姉ちゃん、どうしよう………』
姉の姿を見た途端、涙腺が崩壊してしまい、無様にも姉に泣きついてしまうしかなかった。
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紫苑(プロフ) - リリトさん» リリトさん、コメントありがとうございます！ そんな偶然があるんですね？！自分で名前を設定しておきながら驚きました笑 (2020年11月9日 19時) (
レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリト - 漢字は違うけど、本名同じ人おったｗｗ (2020年10月22日 17時) (レス) id: 5c9bfe90e0 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - ひよりんさん» こんばんは。メッセージを返信させて頂きましたので、ご確認頂ければ幸いです。 (2020年8月22日 0時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
ひよりん(プロフ) - こんにちは。メッセージ送らせていただいたので、見ていただければ幸いです。 (2020年8月21日 21時) (レス) id: 222226e292 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - センラさん推しさん» センラさん推しさん、コメントありがとうございます！ 神様だなんて畏れ多いです…！ですがありがとうございます、嬉しいです。 これからも頑張りますね！ (2020年3月18日 22時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年11月1日 18時
