stage.3 ページ5
(side.Shima)
「おいテメェ！今イカサマしただろ？！」
「はあ？イカサマなんてしてねーよ！」
「嘘つけ、さっきディーラーが目を離した隙にトランプに触ってただろ！」
「んなもん、イカサマの証拠にならねーだろ！」
『…お前ら、そこまでだ』
「んだとオラ！…げ、」
「人の顔を見て『げ』とは失礼やなぁ」
隣でケラケラと笑う男はさりげなく、喧嘩していた二人の間に足を踏み出している。これで逃げようとしても暴れようとしても押さえ付けられる。
「別に喧嘩してたわけじゃないぞ…！」
「そーいう割にはボーイ君はかなり困ってたで？」
「それはっ…！」
『ボーイに八つ当たりするんじゃねーぞ』
俺がギロリと目線だけで男を制すれば、ビクリと肩を揺らして大人しくなった。
『事情は向こうで聞いてやるよ』
「まっ待ってくれ！本当に喧嘩してたわけでは…！」
『ごちゃごちゃ煩ぇ。お前がイカサマしてるのは気が付いてんだよ』
「なっ！」
「やっぱりこいつはイカサマしてたんだ！」
「そーいうアンタは相手に言いがかりをつけて
、お金巻き取ってるって証拠上がってるで？」
「それは…！」
『ほら、行くぞ』
諦めの悪い男たちを羽交い締めにして、取調室まで連行する。ここから先は俺たちの管轄外なので、後は任せて持ち場に戻る。
「いやー疲れたなぁ」
『そんな疲れてないだろ』
「冷たいなぁ、まーしぃーは」
ヘラヘラと笑うコイツは俺の相棒のセンラ。数年前に出会い、拳で語り合って以来、何だかんだ絡むようになり、今では欠かせない相棒になっている。
『それより今日は何のゲームで遊ぼうか…』
「あんまりハマり過ぎるなよ？」
『うるせぇ、スリルが足りてねぇんだよ』
「相変わらずスリル中毒やなぁ」
苦笑いするセンラを放置して、ぐるりとカジノの中を見回す。今日は面白そうな奴がいなさそうだな…と内心落胆していると、ポツリとセンラが呟いた。その声は先程までと打って変わって、低くて真剣な声だった。
「堕ちてくのは勝手やけど、"あの人"には迷惑かけるなよ？」
『とーぜん』
むしろ"あの人"の存在が頭にあるから、まだ理性を持っていられるのだ。
『あの人がいなかったら、今頃俺はここにいねーよ』
「…それもそうやな」
俺は刹那快楽主義者で、誰かに執着した事なんて今まで無かった。だけど、"あの人"は特別だ。
『あー…会いてぇな』
そんな柄にも無い事を口に出してしまうほど、俺は"あの人"に堕ちているのだ―――――
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紫苑(プロフ) - リリさん» ちゃんと変換できたみたいで良かったです！ ご不便をおかけして、失礼しましたm(__)m 頑張ります！ありがとうございます！ (2019年10月14日 0時) (
レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - ちゃんと、名前が出来ていました！名前で呼ばれるのが嬉しいです(￣∇￣*)ゞ次も頑張ってください！ (2019年10月13日 18時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - リリさん» リリさん、ご指摘ありがとうございます…！こちらの設定ミスです…修正いたしましたので、名前が変換されるはずです！ 応援ありがとうございます！頑張ります！！！ (2019年10月11日 21時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - 最高です！登場人物の、名前を変える設定で名前を入れても、変えれないのですが……どういうことでしょうか……これからも、頑張ってください！ (2019年10月11日 15時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年10月7日 13時
