検索窓
今日:3 hit、昨日:16 hit、合計:209,260 hit

stage.10-1 ページ15

(side.You)

大会で優勝し、カジノのオーナーになる事を決意した私は、それから忙しい日々を送る事になった。毎日カジノに足を運び、前オーナーである金城さんに様々な事を教わっていった。

「今日の課題はこれを読み切ることだ」
『…え?金城さん、冗談、ですよね?』
「冗談などではない。オーナーになるんだ、基礎知識は早めにつけておいて損はない」
『…鬼教官』
「ん?何か言ったか?」
『イイエナンデモゴザイマセン』

金城さんはかなりのスパルタで、A4の文字がびっしりと埋まった「カジノ SHUFFLE」の歴史について書かれた資料(全部で100ページくらいあった)を一日で読むように要求してきたり。

「デモは一度しか行わない。もし2回目以降、君が負けたらその分給料から天引きするので覚悟しておくように」
『え?!それって労働法的にいいんですか?!』
「今すぐに負けた分の金額を請求してもいいが?」
『タイヘンモウシワケゴザイマセンデシタ』

カジノで行う数十種類のゲームの説明は一度しか行わず、しかもデモと並行しながらなので、最初の方は中々ルールが覚えられず、負けっぱなしになり、給料がマイナスに到達した事もあったり。


だが、スパルタ教育のお陰で、オーナーになってから2か月でほとんど全てのゲームのルールを覚え、金城さんから「ディーラーを任せても問題無い」とお墨付きをもらえるまでに成長した。

「A、君がオーナーだと知られないために、いくつかの変装用品を用意した。好きなものを使ってくれ」

こうして、現場に立つ日までカウントダウンが始まったある日、金城さんは様々な変装グッズ…といってもウィッグや化粧品が中心だったが、を持ってきてくれた。

「君のその髪色は地毛か?」
『はい、元々家系的に色が明るめなので…』
「それなら金髪よりは黒髪の方が印象が変わりそうだな」
『あと、化粧なんてした事ないんですが…』
「そこは俺の知り合いにレクチャーしてもらう予定だ」
『あ、はい…』

私の髪色は元々が明るめの茶髪だ。全身鏡の前で金髪のウィッグと黒髪のウィッグを交代で被ったが、黒髪の方が印象が落ち着いて見えた。いっそこの際染めてみてもいいかもしないな、と頭の片隅で考えながら変装グッズを眺めたり、実際につけて遊んでみる。

「大体、これでいいだろう」

30分程でディーラーの時の恰好を決定し、私と金城さんは一息つける事になった。金城さんお手製のパウンドケーキを食べながら、二人で最後の確認をする。

stage.10-2→←stage.9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (216 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
525人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , 浦島坂田船
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紫苑(プロフ) - リリさん» ちゃんと変換できたみたいで良かったです! ご不便をおかけして、失礼しましたm(__)m 頑張ります!ありがとうございます! (2019年10月14日 0時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - ちゃんと、名前が出来ていました!名前で呼ばれるのが嬉しいです( ̄∇ ̄*)ゞ次も頑張ってください! (2019年10月13日 18時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - リリさん» リリさん、ご指摘ありがとうございます…!こちらの設定ミスです…修正いたしましたので、名前が変換されるはずです! 応援ありがとうございます!頑張ります!!! (2019年10月11日 21時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - 最高です!登場人物の、名前を変える設定で名前を入れても、変えれないのですが……どういうことでしょうか……これからも、頑張ってください! (2019年10月11日 15時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紫苑 | 作成日時:2019年10月7日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。