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愛シ、愛シト云フココロ。 彼そ誰 ページ38

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 ぱち、と金太郎は目を瞬かせる。いつものように大声を出すことも忘れて、ただぽかんとその横顔を眺めていた。
 AAが仁王雅治と特別な関係にあることは知っていた――誰かが話しているのを聞いたことがある……三秒後にはそんなこと、どこかにいっていたけれど。ただ、ふうん、と聞き流して、それっきりだった、金太郎にはそんなことは関係ない、重要なのは彼らがテニスが強いという事実だけだったから。
 だから、純粋に、びっくりした。Aが仁王を好いていると目の当たりにしたからでも、それを初めて知ったからでもない。
 だって。
 その横顔が、驚くほどに――きれいだったから。
 金太郎は知らない。この二人の間の滴り落ちるようなどろりとした関係を。お互いの手を握りしめて、離れないように縛り付けて、それでようやく自分を確認している、そんな不毛で不埒な関係を。金太郎は知らない。
 けれど、それを知らなくたって、その顔は、その感情は――とてもきれいだと思うから。

「Aのにーちゃん」

 声をかけると、はっとしたように彼はこちらを向いた。

「魔法使いのにーちゃん、かっこええな!」

 ぱちぱちと目を瞬かせて、一拍。金太郎の満面の笑みに、ふっと笑む。

「……ん」

 短く頷いただけのそれが、なんてきらきらとしていることか。それを見て湧きはじける、胸を締め付けるようなきゅんとしたこの感情を愛しさと呼ぶことを、金太郎はまだ知らない。


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平服せよ、→←愛シ、愛シト云フココロ。 誰そ彼



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角砂糖(プロフ) - 美琴さん» ありがとうございます!!(大声) (2020年3月11日 19時) (レス) id: 651af228bd (このIDを非表示/違反報告)
美琴 - 好きです(突然の告白) (2020年3月9日 20時) (レス) id: 0419c563a9 (このIDを非表示/違反報告)
角砂糖(プロフ) - 蘇芳さん» この作品を愛していただき本当にありがとうございます。この話の続編は、今の所はあまり考えていません。今非常に私生活が忙しく、それが一段落したら何か書きたいなとは思っていますので、いつになるかわかりませんが、もし気が向けばお付き合いいただけると幸いです。 (2020年1月30日 4時) (レス) id: 651af228bd (このIDを非表示/違反報告)
蘇芳(プロフ) - とても面白くて一気に読んでしまいました!もしもあるのなら続編楽しみにしています。これからも頑張ってください! (2020年1月24日 20時) (レス) id: ec6c109e68 (このIDを非表示/違反報告)
ピット☆(プロフ) - 角砂糖さん» そうです!覚えていてもらえて嬉しいです!!予定があるかはわかりませんが次の作品をお待ちしてます! (2019年11月20日 1時) (レス) id: f631e9f6d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:角砂糖 | 作成日時:2019年3月18日 21時

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