魔王サマと主人公補正【ut】【異世界パロ】 (ページ16)

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貴方side

『～～ッ！！あの…私のふぁ、ファーストキスが…』

「…！初めてやったん！？」

そう言ってガッツポーズをしていた
よっし！じゃないですって…

お付き合いした方に初めてをと思っていたのにー…

『なんで本当にこうなったん…？』

「なら、僕とAちゃんが付き合えばええ話やん？」

『なんでそうなるんですか…？』

何かを考えるような仕草を見せる
その間に腕の隙間からするっと抜け出す

「あっ…なんで抜け出しちゃうん？せや、僕考えたんよ。天界との戦争が集結するまでに絶対落とすから。それでダメやったら僕は潔く身を引く…それでどうや？」

『…分かった』

本日2回目のｶﾞｼｬﾝ
大丈夫かな…？

と思ったらトントンとノックされる

ゆっくりとドアが開く

今日お客さん多いな…

「あー…今大丈夫？」

『メル！大丈夫なんだけど…なんか変なのが来てるくらい…』

「変なのって言わんといてやー…ってん？ホビットの子か」

「珍しいね、小人でもパルゥムでもなくホビットって僕らを呼ぶの…あ、初めまして。小人族の長やってますメルです」

「ご丁寧にどうも。魔族の王やってます鬱です」

「魔王…！？！？」

『あ』

これはまた戦闘的展開では…！？

「もしかしてもしかしてですけど、3年前に北西の国の近くで小人の集団助けてくれませんでしたか！？その時鬱と名乗ったとか…！」

「あー！そないこともあったなぁ！」

「本っ当にありがとうございました！一族を代表してお礼を申し上げます！」

『え、何があったの…？全然知らないんだけど…』

「実は…南東の国の奴隷にされそうだった所を助けてくれたの！それがAちゃんの彼氏さんだったとは…いい人選んだね」

「ほら、メルさんも言うてるやろ？もうさっきの忘れて付き合おうや？」

また後ろから抱きつかれる
メルの顔は真っ赤になってる

『メルを困らせないで…？ってか、付き合ってないから！一方的にやられてるだけなの！』

「え…だって…首と耳にマーキングされてるし…これは僕のだ！ってことでしょ？」

「そういうことで合ってるで！せや、左手見してくれん？」

あ…結界か…

「ん…？ないな…？」

『ない！？』

「あー！なんかマゴットが壊してくれたやつ？アレヘレンに付けられそうになったけど逃げちゃった☆」

逃げちゃった☆！？

って…ヘレンがつけたの…？

確かに前左手を見せてって言われて見せたような…？

あれっ…？