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チカチカと胸元で水の中で光り続ける機械を見てAは絶望した。
鼻に水が流れ込んだのか酷く痛い。
水の中でダメなのなら、どうしたら良いのかAにはわからなかった。
耳にも水が入ったのか、篭ったような不快感を感じた。

どうしたら、良いのだろう。
この音が止まった時、何が起こるというのだろうか。
お婆さんは無事だろうか。

態々江戸まで来て、そこの住民に迷惑をかける訳にはいかない。
機械の部分を握り、力強く下へ引く。

ブチりと切れたチェーンごと機械を水面に叩きつけた。




「おい、何をしている」


聞き覚えのある、嫌な声がこもった鼓膜越しに聞こえた。

「警察に頼るなと、あれほど言っただろう。お前は世話になった婆さんを見捨ててまで自らの欲を叶える女なのだな」

兎の頭に片眼鏡、ロングコートと質の良い革靴。
憎き婚約者が川縁の上から私を見下ろしていた。


『警察.......?何のことよ私が頼ったのは万事屋さんよ。
お婆さんに、何かした訳じゃないでしょうね.......?
簡単に約束を破る男なのね』

精一杯強がり、大声で言葉を返す。

「いいや?確かにお前は警察に会った。まだ婆さんには何もしていない。お前を脅すための嘘だあれは。
しかしお前には今すぐに、来てもらうぞ」

討兎は川縁から滑り降りて、じゃぶじゃぶと革靴のまま水の中に入り私の腕を強く握った。

『本当に、何のことなの?』

痛む腕に顔を歪ませながら討兎を睨む。

「黒い服の煙草を吸った目つきの悪い男。覚えているな?お前が頼った白髪と話していた男だ。知らないとは言わないだろう。廃刀令のこの時代に腰に刀を下げているのは警察位のものだ、正しくは真選組、らしいがな」

討兎は私を睨み返すとコートのポケットから小型のリモコンのようなものを取りだし、なにやら複雑に操作する。


数秒後Aと討兎の頭上に影を落とす、巨大な機械の塊が姿を現した。



橋を渡っていた人々が突如現れた巨大な何かを見て騒ぎ出す。

携帯電話で写真を撮るもの、腰を抜かして逃げるもの、その中に、確かに万事屋3人の姿を見た。


(あぁ、いけない、お金払わなくちゃ)

ぼんやりと考えていると、体が謎の浮遊感に襲われる

(なんて言うんだっけ、これ、キャトルミューティレーション.......みたいな)


そんな思考を最後に私の意識は暗転した。

続→←やめたら、その3



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さくらんぼ☆*.゚︎ - 初コメ失礼します!このお話 最高です!続き気になります!更新頑張ってくださいね!!応援してます! (2022年12月12日 0時) (レス) id: def3760315 (このIDを非表示/違反報告)
薄良(プロフ) - お餅さん» うわあああ申し訳ねぇ.......細かい設定を忘れ去っていました。普通に主人公の年齢と合いませんね.......細かい年齢表記削除しておきますありがとうございます (2020年2月20日 0時) (レス) id: 38546ea573 (このIDを非表示/違反報告)
お餅 - あの…総悟が5歳のときって土方さんいましたっけ?土方さんが来たのって総悟が13くらいのときじゃありませんでした?違ったらすみません (2020年2月19日 18時) (レス) id: 436e739fd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:薄良 | 作成日時:2019年5月6日 0時

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