志麻ワン外れた子おいで。【歌い手】【短編集】

＊【sm】ダスティピンク ページ15

「それじゃあ会場行ってくるな」

『うん！！めっちゃ楽しみにしてる！！志麻ワン落ちた分まで楽しむ！！！！！』

今日は待ちに待ったオンラインライブ。

志麻ワンに落ちたあの日から、今日は死ぬ気で楽しむと決めた。

「めっちゃ志麻ワン落ちたん根に持つやんww」

志麻にそう笑われるが、仕方ないと思う。

だってnoiseに入ってる曲大好きで今回のライブだけは行きたかったんだもん。

「だから関係者席とってやろーか？っていたんよ？？？」

『もう！志麻は私がそう言うの嫌いだって知ってるでしょ？』

意地悪なんだから…と志麻の肩をポカポカと叩くと、わしゃわしゃと強く撫でられる。

「へーへー、ワガママな彼女さんですこと」

『ワガママじゃなーい！！』

「…って、やっべ。こんな時間じゃん。そろそろ行かねーと遅刻するわ」

うらさんに殺されるわ〜！と焦り始める志麻。

『はいはいww楽しんできてねw』

「さんきゅー。あ、そういや、言うの忘れてた」

志麻ははっと思い出すような素振りをして私を見る。

「今日、Aにとっておきのプレゼントあるから、楽しみにしときぃ？」

そう言って志麻はバタンと扉を閉じてしまった。

…ぷれぜんと？

よくわからないけど楽しみにしておこう。

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そうして浦島坂田船桜花再凛オンラインライブが始まった。

志麻は冒頭からファンサの嵐だった。

中には私に向けたものだと思われるファンサも。

いや、そんなわかりやすく口パクで名前呼んだら炎上するよ。

その後、Boohooが流れ出した時、「びとばとないのかー」と、少し残念がっていたら、次の曲で私は発狂することになった。

『え、え、うそうそ待って！？なんで！？ダークサイドファンタジー！？ちょっと待って武道館の時とセトリ違う！！！！！れいんぼーじゃない！？』

もしかして志麻が言ってたプレゼントってこれ…！？

最高すぎるんだけど…。

ｯあー、マジでオンラインも見ておいてよかった…。

“現地行くからいいや”って言ってた人、これは後悔ものだぞ…！？

その後、うらさかのダークサイドファンタジーが終わると、志麻センの極楽浄土が流れ始める。

足のステップがめっちゃくちゃかっこいい！

あれ、志麻、いつの間にこんなステップ踏めるようになってたの？

カッコ良すぎるんだけど。

センラさんも長身に長い脚で様になってるなぁ。

…その後、志麻のソロになった途端、私は声にならない声をあげるのだった。

◯→←へるぷ

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