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■浦坂*ドゥラぇもんとのび子 ページ2

「助けてドゥラぇもん」

私……Aはいつも彼のことをそう呼んでいた。

「誰がドゥラぇもんだ、のび子」

彼……うらたんはいつも私のことをそう呼んでいた。


2人だけの、2人の為の呼び名。
そんな彼と私の空間に踏み入ってきた人がいた。


「へぇ!のび子っていうんや!」

「違います、Aです。ちなみにこいつはドゥラぇもん」

「ヤメロ」

彼の友達だった。

「あー!メロンパンやん!ちょーだい!!のび子のものは俺のものー!!」

「新しいゲーム?やらせて!!今日家行く!!」

「もう自分家帰るのめんどうやわ〜。のび子泊めて!はい、決定!!」


「助けてドゥラぇもん!!」

彼の友達……さかたんはまさしくジャイァンだった。
典型的なジャイァンだった。のび子をよくいじめた。

「あ〜もう!坂田、やめてやって……」

ドゥラぇも……うらたんは何だかんだ言いつついつも私を助けてくれた。
まさに私の秘密道具。

ありがとう。


ある日の私の家。
私は言った。

「うらたんはドゥラって顔してるもんね。さかたんは性格がジャイァン」

「坂田はともかく俺おかしくない?」

「俺は納得〜。だって欲しいもんは人から取ってでも奪うもんね」

さかたんはうんうんと何度も頷く。
うらたんがハッとしてさかたんを見上げると、さかたんは下を見た。

2人は目を見つめ合った。
なんだこの空気。意味分かんない。

するとさかたんが意地悪く笑って、うらたんは目を見開いて、考え込むように口元を手で押さえた。

「ねぇのび子!今日もゲームしに行っていい?」

「どうせ嫌って言っても来るんでしょ」

「よく分かったな、のび子!」

私はまだ俯いているうらたんに声をかける。

「うらたんも泊まるでしょ?」

「……」

考え込んで、顔をしかめて、目をギュッと瞑る。百面相。

「俺はいいかな。帰る」

「さっすがうらさん!分かってるぅ!!」

ニヤッと笑ったさかたんにうらたんは力なく笑った。

■浦坂*ドゥラぇもんとのび子 2→←□浦*嫌いの裏に



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設定タグ:歌い手 , 浦島坂田船 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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ピッピ@坂田家 - センラさんやばっ、、、、惚れる〜〜、、ハッ もう惚れてたわ( ´ ω ` )/ (2017年11月6日 0時) (レス) id: 8105bed72d (このIDを非表示/違反報告)
あほのたぬき - 優奈*咲@( ・ω・o[ねむい]oさん» いや、一期一会。さんも優奈*咲さんもってことですよ!! (2017年10月1日 18時) (レス) id: af52bce474 (このIDを非表示/違反報告)
優奈*咲@( ・ω・o[ねむい]o(プロフ) - あほのたぬきさん» あ〜、一期一会。さんは神ですよね…めっちゃ分かります。ありがとうございます〜(*^^*) (2017年10月1日 11時) (レス) id: 5e9a0effe5 (このIDを非表示/違反報告)
あほのたぬき - めちゃくちゃ面白いです!!キュンキュンするし、お二人様は神様なんですね! (2017年10月1日 9時) (レス) id: 7200a4cd45 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:優奈*咲×一期一会。 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年9月30日 15時

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