#120 教えてよ ページ42
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「...わ!」
ガチャリと家のドアを開けて、
小さく驚いた声が出てしまった。
目の前に、櫻井がいたから。
...今更、私の家に櫻井がいることに関しては突っ込まないとして...
なんで玄関にいるんだろう?
「帰るの?」
「...いや、今来た」
「あ、そう」
「帰ってくるの遅かったな」
「うん。補習が...」
言ってから、ハッとした。
数学の補習があったなんて言ったら、きっと馬鹿にされるんだろうなって。
...今更だけど。
「あぁ、数学か」
「う、うん...」
「お前数学できねぇもんな」
フッと笑いながら私に背を向けて部屋に向かって行ってしまった。
ほら、やっぱり馬鹿にする。
「...じゃぁ...」
「あ?」
櫻井についていくように、私も部屋に向かって歩く。
その背中にポツリと問いかけた。
「...櫻井が教えてよ...数学...」
振り絞るように言った。
すごく小さな声だったと思うけど
家の中は静かだからきっと聞こえている。
...なんだか心臓がドキドキ言っていた。
櫻井にこういう風に頼み事をするなんて、すごく久しぶりのような気がした。
なんとなく目を合わせたくなくて俯いていると
「...いたっ」
トンっと頭を叩かれた。
...なんで?
「バーカ(笑)」
意味が分からなくてつい顔を上げると
フッと口角を上げて笑う櫻井と目が合った。
...また、馬鹿にされてる。
だけど、その笑った顔についドキリとしてしまった。
.
「お前、ほんとに馬鹿なんだな」
「...うるさい」
いいとも悪いとも言わなかったけど
部屋に入った途端"とりあえず小テスト見せろ"と言われたから
...教えてはくれるらしい。
ただ、一言目で馬鹿にされたけど...
「昔からこんなんか?」
「中学はもうちょっとできてた...と思う...」
「だよな」
そういえば、高校生になってから教えてもらうのは初めてな気がする。
中学の時は何度も一緒に勉強していたけど。
.....ていうか
「...あの、その前に着替えていい?」
「あぁ」
私の小テストに視線を落としながらそう答える。
...いや、"あぁ"じゃなくて。
部屋から出て行ってくれないの?
どうやら、小テストの問題を解いてるみたいだけど...
...見てないとはいえ、それはどうなの?
なんかすごく、恥ずかしいんだけど...
...まぁ、そもそも私の着替えてる姿とか興味ないんだろうけど
それはそれで...どうなの?
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ラッキーカラー
あずきいろ
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にゃんちき(プロフ) - もうすぐ終わると思うと寂しくなってしまう(笑)もうちょっと主人公ちゃんにぐずぐずして欲しい気もするし、先の展開も気になる。我が儘な読者ですみませんm(__)m次回楽しみにしてます！ (2019年2月12日 19時) (
レス) id: 64ed16a329 (このIDを非表示/違反報告)
りりい(プロフ) - ドキドキしながら楽しみに待っています！！！！！テスト頑張ってください♪ (2019年2月11日 12時) (レス) id: 02295b7ebb (このIDを非表示/違反報告)
sakura(プロフ) - いよいよ結末に向かうんですね。毎回ドキドキしながら読ませてもらってたので寂しいけど待ち遠しくもあります。主人公ちゃん今まで冷たくされてた分翔くんにたっぷり甘やかされるとこが見たいな〜なんて(*^^*)どうなるのか楽しみにしています！ (2019年2月11日 1時) (レス) id: 3edecb291f (このIDを非表示/違反報告)
よっぴ(プロフ) - ほんっとに面白いです！結末がどんなになるか気になりますけどまだ終わってほしくないと思っちゃいます（ ; ; ） 更新楽しみにしてます！！ (2019年2月4日 3時) (レス) id: e4bb881f7f (このIDを非表示/違反報告)
松本なお - sakuraさん» ありがとうございます！二人の会話好きと言っていただけるのは嬉しいです(>∀<) 自分も割と好きなので笑 甘い翔くんが見れるのはいつになることやら…のんびりお待ちくださいませ。 (2019年1月27日 5時) (レス) id: 8b96e774f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんでぃー
| 作成日時：2019年1月1日 4時
