79話 ページ29
『……じゃあ、本当のハーマイオニーのことを教えてよ』
「……」
『私……それとハリーと、もちろんロンも……ハーマイオニーのこと大好きだよ。お互い嫌なことがあったりタイミングが合わなかったりして、素直になれないだけで』
「……」
『それで、ハーマイオニーも私たちのこと大好き。これは勘違いじゃないって思うんだけど』
Aが言い終わると、ハーマイオニーは少し涙ぐんで小さく鼻をすすった。
『ハーマイオニー、最近ちょっと頑張り過ぎてると思う』
「……どうして？」
『だって、ハーマイオニー分身してるもん』
ハーマイオニーがビクッと肩を揺らした。やっぱり、何かある。
『違う授業を同時に受講してるでしょ。最初はそんなわけないって思ったけど……もうそれしか辻褄合わないし』
「私、私ね……魔法のことを学べることが本当に嬉しくて……だからマクゴナガル先生に相談して時間割を組み立てたの。それで全部の授業に出られるように、この時計を頂いたの……」
ハーマイオニーは制服の胸ポケットから、砂時計が嵌め込まれた丸い時計を取りだした。
ひっくり返すと時間を巻き戻すことができる
「授業だけに使う約束でね。時間を戻すのはとても恐ろしいことなの。だから、A……あなたにも秘密にしてたのよ」
最近のずっと疲れきった目をしていたハーマイオニーの瞳から、涙がこぼれた。
『ハーマイオニーが笑ってる顔が一番好き。ロンもそう言うよ』
小さく付け足したロン、と言う名前にハーマイオニーは少し困ったように笑った。
笑顔が一番の化粧、なんてよく言ったものだ。
全くその通りだと、ハーマイオニーの顔が言っていたように見えた。
＊
ハリーの目の前には、荷造り用の大きな箱がある。
クリスマス休暇が終わったらディメンターの防衛術を教えてくれると言ってくれたルーピンと、まさに初のディメンター防衛術の練習をしようとしているところだ。
この箱の中身はボガードで、本当のディメンターと戦う訳では無い。それでもハリーは不安だった。
「ハリー、私がこれから君に教えようと思っている呪文は、非常に高度な魔法だ──所謂"
「……どんな力を持っているのですか？」
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とま(プロフ) - ばるるさん» ばるるさん!コメントありがとうございます!!長くなりそうですが、地道に読んでくださると嬉しいです❕更新頑張ります❕😖 (2022年4月18日 23時) (
レス) id: 9bd2711725 (このIDを非表示/違反報告)
ばるる(プロフ) - この作品の1からここまで一気に読み進めてきました！とても読みやすくて面白いです(*^^*)体調にお気をつけてこれからも頑張ってください！o(^-^)o続き楽しみにしてます♡ (2022年4月18日 23時) (レス) @page31 id: f29cd1f82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま x他1人 | 作成日時：2022年3月29日 23時
