68話 ページ18
ハリーもそうだ。ハリーって自分は無理することに慣れてるって思ってる。
ロンだって、兄弟と自分をいつも比べて、自分なんてって卑下するし。
みんな本当はそんなことないのに。
『………心配なの』
「ありがとう、A」
ハーマイオニーは小さく笑って、そういえば、と出し抜けに言った。
「Aって、ロンやハリーのことどう思ってるの？」
『えぇ？なになに、恋話？ハーマイオニーと恋話なんてドキドキしちゃう!』
ジニーも居たらいいのにねぇと言うAに対して、ハーマイオニーは少し複雑だ。
ジニーからしても、Aと恋話は気が引けるだろう。
『どう思うって言われると──んん、どうなんだろう。普通に好きだけど』
「じゃあ、二人ってどんな人だと思う？」
Aは少し考えたあと、すぐにニコニコと話し始めた。
『ロンは、怖がりだけどやる時はやる人!とっても家族思いで──よく愚痴とかは言うけど……ロンって小さい時からね──』
「わかった、わかったわ。ロンはもう十分よ。ハリーはどうなの？」
ロンの時は少し考えたあとすぐに話し出したのに、ハリーは、と言うとAは考えて固まってしまった。
Aならなんでもすぐに話し出しそうなものなのに。こんなに悩まれているところをハリーが見たりしたら、確実に死ぬほど落ち込むだろう。容易に想像できてしまってハーマイオニーがクスッと笑う。
「A？」
『……ハリー──ハリーは、とっても聞き上手だよね。私、そのせいでいつも私ばっかり喋っちゃう』
「ハリーはAに優しいものね」
『ハリーはみんなに優しいでしょ？』
「あなたには特別優しい」
『特別？』
「そうよ。気づかない？あなたと話している時のハリーの顔、だらしないくらい緩んでるわ。いっつもね」
ええ、そうかな？と言うと、そうよ。と取り付く島もないほど即座に返される。
「他には？」
『え？』
「他に、ハリーの好きなところ無いの？聞き上手なところだけ？」
『え、ええぇえ？』
いつのまにか"どんな人だと思う？"の質問が"どんなところが好き？"にすり替わっている。
ハーマイオニーの策略である。
しばらくウンウンと唸りながら考えていたAは、思い出したように顔を上げた。
『──あ、私』
「うん？」
『ハリーのあの瞳が、いつも凄く綺麗だと思う』
『ハリーの瞳を見てるとたまに心臓が苦しくなるんだよね……昔は肺の病気かな？って思ったんだけど』
「……」
なんだ、ハリー。思ったより希望あるじゃない。ハーマイオニーは密かに笑った。
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とま(プロフ) - ばるるさん» ばるるさん!コメントありがとうございます!!長くなりそうですが、地道に読んでくださると嬉しいです❕更新頑張ります❕😖 (2022年4月18日 23時) (
レス) id: 9bd2711725 (このIDを非表示/違反報告)
ばるる(プロフ) - この作品の1からここまで一気に読み進めてきました！とても読みやすくて面白いです(*^^*)体調にお気をつけてこれからも頑張ってください！o(^-^)o続き楽しみにしてます♡ (2022年4月18日 23時) (レス) @page31 id: f29cd1f82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま x他1人 | 作成日時：2022年3月29日 23時
