瀬名泉の兄ですがなにか？【完】

ごめん。 ページ27

〜瀬名泉side〜



「...っ‼ごめん」



俺はそう言って教室を飛び出した。
逃げてしまった。



教室で兄貴がそんなこと言うなんて思ってもみなかった。



俺がまた兄貴を追い詰めたんだ。



兄貴が言った“本当の兄弟じゃない”って言うのは本当。



兄貴がまだ小さかった時、俺の両親に拾われ養子となった。
俺はずっと兄貴と双子って言われ育て続けられていた。



本当の兄弟じゃないっていう真実を聞いたのはちょうどこの夢ノ咲学院に入学することが決まった時だった。



その時俺は、リビングで話してる親の話を聞いてしまい真実を知った。



聞いちゃいけないこと聞いたなって思ったよ。



そこから家族で話し合い詳しくその話を聞いた。



そしてその話を聞いて少し経った頃、兄は性格が変わり、アイドルとしての才能を開花させた。




そして俺たちの中で兄弟の話をすることはなくなり、禁句になった。




ねぇ、兄貴。
俺があの時聞いてなかったら、留学も、本当の笑顔も見せてくれてたの？

保健室。→←禁句。

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