ごめん。正直めっちゃ好き。 ページ28
私たちは一通り猫ちゃんたちを撫でてから、お店を出た。
なーくんと私は改めて聖地巡礼をしていた。
MVの色々な裏話をなーくんは沢山話してくれた。
休憩するために、近くのベンチに座った。
日が落ちて、オレンジに輝く綺麗な夕日が見え始めた。
少しの間、沈黙が訪れる。
ななもり「・・・今日のデート、楽しかった?」
『楽しかったです!ななもりさんが私のことを想ってくれてるのが、凄く伝わりました』
「楽しかった」と答えたのに、なーくんはどこか不安そうな顔をしていた。
『・・・どうしました?』
なーくんは少し迷った表情を浮かべてから、話し始めた。
ななもり「七瀬ちゃんはさ、俺のこと迷惑に思ってない?」
私は「え?」と聞き返した。どうして、そんなことを思うのだろうか。
ななもり「今日、七瀬ちゃんに意識してもらうために色々アピールしてみたんだけど、
七瀬ちゃん、俺の行動に困った顔してたからさ。
・・・もしかしたら、俺の気持ちは七瀬ちゃんにとって困るものなのかなって」
こんなに不安そうななーくんを見るのは、初めて出会ったとき以来だ。
『迷惑だなんて思ってません』
私はなーくんの手を握った。私の行動に驚いた表情を浮かべたなーくん。
『確かに、正直ななもりさんから告白を受けたときは驚きましたし、困惑しました。
なんて答えたらいいのか、どう判断したらいい”答え”が出るのか、凄く悩みました。
答えは今も見つかってません。だから、ずっと迷ってます。
でも、迷惑なんて少しも思ってません。
ー−−だって、”なーくん”が真剣なのが分かるから』
なーくんの瞳が揺れた。
『真剣に伝えてくれる人の気持ちを、迷惑だなんて思いませんよ』
そう言って微笑んだ瞬間、なーくんは私に抱き着いてきた。
さっきまで私だったら、「抱き着かないでください!」って怒ってたけど、
今は怒るどころか、”抱きしめてあげたい”と思ってしまった。
私はなーくんの背中に腕を回した。
ななもり「・・・やっぱり、七瀬ちゃんには叶わないな」
「重いかもしれないけど」となーくんは前置きした。
ななもり「”ごめん。正直めっちゃ好き”」
なーくんは、優しい笑顔を向けながらそう呟いた。
『ー−−−−−』
私も伝えようとしたが、私の声は近くを通った電車の音にかき消されてしまった。
・・・あれ、私は今何を伝えようとしてたの?
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らくがん* - さくりさん、、、、、尊いです、2も見ます、な〜くん尊い、、、 (4月29日 17時) (レス) @page25 id: 9e395d752b (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 零採さん» 返信が遅れてしまってごめんなさい!!コメントありがとうございます。僕は6人のすとぷりが好きなのとななジェル推しなのでこの小説を書かせて頂きました✨楽しんで読んでくれたら嬉しいです……!! (2月18日 18時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
零採 - なーくんの話だ…!一人のすとリスとしてすっごく嬉しいです! (12月27日 18時) (レス) @page24 id: 493da3e0a4 (このIDを非表示/違反報告)
如月玲斗/玲央(プロフ) - 雨萩さくりさん» 神の定めだねぇww どういたしまして? (5月19日 17時) (レス) id: 9c1c96d73e (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 如月玲斗/玲央さん» 私の作品が玲斗くんに影響を与えてしまうとは・・・。これも神の定めかな?(何言ってんだこいつ)・・・冗談はさておき、こちらこそ沢山読んでくれてありがとう!! (5月19日 7時) (レス) id: 62efc680fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨萩さくり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時:2023年2月23日 21時