君に大きな愛という花束を～歪な関係～【苺】 (ページ3)

今日:6 hit、昨日:5 hit、合計:3,965 hit

一般人とストーカーの境目ページ3

さとみside

ここは俺の部屋。今日は珍しくオフだったから、家でゴロゴロする……はずだったのに。

莉犬「いいなぁ、さとみくん。深音ちゃんと部屋が隣でさ。しかも、毎朝会ってるとか超ズルい！」

るぅと「それに関しては、僕も賛成です！その運の良さは何なんですか、さとみくん」

ころん「どうやったらそんなに運が強くなるの？」

何故か俺の部屋に集まり、あーだこーだ自由に発言しまくる子供組。

俺は呆れながらころんたちに視線を向けた。

さとみ「あのなぁ、そういうお前らだってほぼ毎日俺の家に入り浸ってるだろ！

　
　文句言うなら、もう俺の家に入れないからな」

俺がそう言い放つと、”うっ……！！”と、三人は苦い表情を浮かべた。

まぁ、本当に俺の家が出禁になったら、困るのはこいつらだからな。

勝者の笑みを浮かべていると、るぅとが無言で俺の頭を叩いてきた。

さとみ「いったっ！？」

しかも、まぁまぁ力が強かった。

クソ……。公式放送で暴露してやりたいけど、理由が理由だから言えねーんだよなぁ。

るぅとに冷たい視線を送ると、「先にやってきたのはさとみくんです」と返された。

確かに。何も言い返せねぇわ。

ころん「……さとみくん、一個聞いてもいい？」

さとみ「え？別にいいけど何を？」

すると、ころんは気まずそうに俺のスマホを指さした。

そして、言いにくそうに口を開く。

ころん「……盗聴器(それ)、買うつもりなの？」

さとみ「悩み中。値段がそれなりにするし、深音ちゃんに付けるタイミングが難しいなって感じ」

莉犬「それに、盗聴器ってちょっと変態みたいじゃない？俺好きな子に変態扱いされたら終わるわ」

さとみ「男はみんな変態だからって言っとけば大丈夫だろ」

”俺は可愛いキャラだから難しいんだよ！”と怒る莉犬。

自分で可愛いとか言っちゃうあたり凄いよな。

るぅと「莉犬、バレなきゃ大丈夫だよ」

ころん「……というか、逆を言えばバレたら今までの関係性が一気に崩れるよね。

　
　マジで終わりじゃん」

さとみ「そう。だからやるなら、活動人生終わらせる覚悟でやらないといけない」

いくら深音ちゃんがリスナーとは言え、推し(男)から盗聴されるのはキモイよなぁ。

そんなことを考えていると、るぅとが「大丈夫ですよ」と言ってきた。

＿＿＿お前は、何を根拠にそんなことを言ってるんだ。