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第二章 愉快な使い魔たち ページ4

狐が2匹、土人形が1体、首なしが1体、黒い牛のような顔の炎が1体。
各々主の命を受け、修行部屋に待機していた。



というのも、魔印の授業で手騎士の称号を希望する候補生たちが他の修行部屋で特訓を受けながら、使い魔たちの召喚の維持を保てるかという修行のためである。





「くあぁ、何もすることないなら帰りたいなあ」


「戻ってくるまでこのままらしいぞ」


「つまらないなあ」





糸目の白狐が二尾を揺らして横たわる。切れ上がった眦の白狐も同じようにした。



近くにいる緑男は主の気性によく似てニコニコと人懐っこい笑顔で修行部屋を探索している。



首なし騎士はその場に直立し、不動でいるがそれは夜魔徳も同じだった。





「デュラと言ったか」


「…」


「主の命に忠実であるのは生前の性根か。いや、そんな事はどうでも良い。我と手合わせ願おう」





殺気を滲ませる夜魔徳に白狐と緑男がハッとする。
目いっぱい端に寄っておろおろする緑男は、すぐに修行部屋を後にした。


2匹の白狐は主に夜魔徳を警戒する。





「殺る気か」


「我より弱ければな」


「仕方あるまい」




腰に提げた剣帯からロングソードを抜き放つ。
床を抉るように衝撃が飛び、夜魔徳の元へ向かう。


一瞬で黒い炎で壁を作り、衝撃波を受けた。
散り散りになる黒炎に紛れて新たな炎がデュラに飛びかかり、身を翻して躱しざま一刀する。




「潰しがいがあるといいな」


「異教の神め」




周囲に黒い炎が迸り、白狐が身を震わし、力を合わせて神通力を持って遮り、天井から降り注ぐ電光にロングソードが光る。


能力的にいえば夜魔徳が上、黒い炎を躱し続けながら攻撃することが出来れば勝敗は五分五分。


面と向かい合って各々の武器を構え、前進する2体の悪魔を二つの声が制止した。




「何をしてんの止めろ!」


「夜魔徳くんあかんで!」




2体の悪魔の動きがピタリと止まった。




「デュラ、剣を仕舞って」


「夜魔徳くん、戻り」




少しの間を置き、素直に主の命に従った2体に志摩とAは、ふーっと深いため息をついた。


あとからしえみ、出雲、シュラが現れる。




「Aちゃん、志摩くん!大丈夫?」


「うん大丈夫よー。二ーちゃん知らせてくれてありがとな〜」




しえみの小さな使い魔にお礼を言う。




「よーしAと志摩、使い魔が暴れた罰として居残り修行な」


「え゙っ!?」


「ウソォ!?」





厳しい修行は終わらない。

第三章 マネー・マネー・マネー→←第一章 どうも!西賀建設です!



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紅月 - 更新待ってます! (2022年1月1日 7時) (レス) id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:猫叉 | 作成日時:2021年4月13日 21時

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