破壊された壁 ページ16
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半日かかって壁にやっと辿り着いたのは、もう夕暮れ時だった。
そして、自分達が出発して行った、トロスト区の門は――――やはり破壊されていた。
悪夢は現実に起こった……――――
その光景を目の当たりにして、Aは強く唇を噛む。
だが、
―――絶望している暇なんてない。
門の辺りには、巨人達が群がっていた。
「巨人を排除しつつ、門を突破!!壁内に入り次第、総員、立体機動に移れ!!」
エルヴィンが指示を出す。
前列の班が立体機動に移り、門の近くにいる巨人を排除にかかる。
「…兵長っ!!」
指示をあおぐ為、Aが声をかけた。
立体機動に移り、門の前の巨人を排除した方がいいと思ったからだ。
「このまま前列の班に任せる!!俺たちはこのまま馬で中に走り込むぞ!!」
「ッ…はい!!」
混乱の中、巨人の足元をかい潜りながら門の中へと駆ける。
途中、交戦していた兵士達が犠牲になっていくのが目に映った。
Aは歯を食いしばって、それを見送る。
門をくぐると、巨人たちが当然のように壁の中で動き回っていた。
そして、兵士達の無残な死体の数々……、悲鳴、叫び声……
とりあえず、門をくぐった調査兵団は、門から少し離れたところまで馬で移動した。
「なんだ…この巨人の多さは……」
馬から降りたリヴァイが思わず呟いた。
「なんだか、様子がおかしいね…」
近くにいたハンジも、そう言って顔をしかめる。
巨人がまだ多数いる中、駐屯兵団が戦っていた。
そして、明らかに様子がおかしい。
巨人達はまわりにいる人間をほとんど無視し、ある方向へ向かっているように見えた。
そして、それを止めようとしている兵士達。
立体機動も使わず、巨人の注意を引くように、ギリギリまで巨人の近くへ突撃していく。
あれでは、命を捨てるようなものだ。
「兵長!!立体機動に移ります!!」
「……いや、待て」
ブレードを引き抜いたAを、リヴァイが止めた。
「…なんで…ッ!?」
そのとき、ドシン、ドシンと大きな地響きが近づいてくるのが聞こえた。
「…なっ…あれは……ッ!?」
ハンジの声で、そちらに視線を送る。
皆がその光景に目を見張った―――。
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信じられないこと→←第56回壁外調査15 ―リヴァイside
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沙羅(プロフ) - 罍罍さん» 通知が来てなくて、つい今しがた気づきました!!(泣)遅くなってしまい申し訳ありません!長い作品を読んで下さり本当にありがとうございます!エロカッコいい(//▽//)そんな兵長が大好きすぎます(笑)応援ありがとうございます!今後も精一杯頑張ります! (2018年3月1日 23時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
罍罍 - 今、最初から全部読んでます!ヤバイ!!!!!兵長がエロかっこいいです(//∇//)!これからも頑張ってください! (2017年12月31日 16時) (レス) id: 4203201650 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - りあさん» りあさん!こんばんは!なんと通知が来ておらず、今頃コメントに気づきました〜(T□T)もう一ヶ月も前ですね!?レス遅くなってすみません!この作品を読んで下さって本当にありがとうございます!コメも☆も心より感謝です!完結まで精一杯頑張ります(>Д<)ゝ (2017年4月21日 23時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
りあ - 沙羅さんこんばんは♪そう言って頂けて良かったです、余計なお世話だ~って言われたらどうしようかと…汗)自分だとなかなかこういうの気付きにくいですよね!読む側としては、読んで、コメして、お星様☆つけてというのがせめてものお返しなので♪今日、4読み終えました (2017年3月26日 22時) (レス) id: 33f147918f (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - りあさん» こんばんわ!早速修正しました〜ヽ(;▽;)ノ更新前にチェックしてるはずなのに、自分では気づかなかったリ、後々になって気づいたり…(T∀T)こうして教えて頂けるのはありがたいです!本当にありがとうございます! (2017年3月25日 23時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
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