第57回壁外調査13 ―選択 ページ29
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俺が、選ぶ……？
リヴァイの言葉を聞き、エレンは苦悩に表情を歪めた。
自分の力を信じるか…
調査兵団を信じるか…
今ここで、巨人化するのか――
このまま、前に進むのか――
そんなの…―――
右手をじっと見つめる。
頼ってばかりじゃ、今までと何も変わらない
自分の力で何とかするんだ
何もせずに、目の前の誰かが死んでいくのを見るのは、もう…
嫌なんだ…―――ッ
意を決して噛みつこうと、大きく口を開ける。
その時、隣を駆けるAとふいに視線が合った。
「…エレン、お願い…――ッ」
悲しく映るAの瞳。
その隣でペトラが、Aの後を追うように言葉を紡いだ。
「――…信じてッ」
苦しそうな二人の表情。
それを目にして、エレンは思わず奥歯を強く噛みしめた。
あの日のことが、脳裏に蘇る…
あの時、自分を疑ったことへの代償として、自らの手に噛みついてくれた先輩達
『ごめんね、エレン。私達って間抜けでビクビクしてて、失望したでしょ…？でも、それでも私達はあなたを頼るし、私達を頼ってほしい。だから、私達を信じて…』
ペトラが向けた、真剣なその瞳
あの日、自分へ刃を向けることの代償として、自らの手にナイフを立てたA
『でもそれでも、エレンのことを精一杯守りたいと思っているし、できうる限り力になりたいと思ってる。それは変わらない。エレンもわからないことだらけで、不安なのに…ごめんね。…けど、それでも、…私を信じてほしい』
Aが自分の為に流してくれた血の色
『だったら、メソメソしてんじゃねぇ。また今度泣きごと言いやがったら、即刻俺が削いでやるからな』
リヴァイがかけてくれた心からの言葉
いつも厳しい言葉ばかりだけど、兵長だって…―――
『私もエレンの為に、できるうる限りのことをするよ。…命の限り』
そして、Aが見せてくれたあの温かい笑顔
――Aさん…
込みあげそうになる涙を必死に堪える。
兵長もリヴァイ班のみんなも、自分のことを真剣に考え、自分を信じてくれている
自分は今、何をすべきなのか
何を信じるべきなのか
自分なのか…それとも…――
俺は…―――ッ
「エレン！遅いッ！！さっさと決めろッ！！」
リヴァイが放った緊迫した声にハッと我に返り、現実に引き戻される。
速まる鼓動を感じる中、エレンは思い切り深く息を吸い込んだ。
「進みます…――ッ！！」
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第57回壁外調査14 ―絆がもたらしたもの→←第57回壁外調査12 ―誰にもわからない
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まやや - 本編は女型の巨人でしたよね(名前かっこいい)オルオのボケシーンほんと面白くて和みます！ (2020年10月24日 14時) (
レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
まやや - これ決戦は相手と意思通じできる前提なのですか？ (2020年10月24日 14時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - レムさん» レムさん！コメントありがとうございます！レス遅くなってしまいすみません(>_<)最近通知の調子がおかしくて（泣）応援本当に嬉しいです！これからも更新全力で頑張ります！！（≧▽≦） (2017年4月22日 16時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
レム - いつも読ませてもらってます^ ^これからも応援してます！頑張ってください (2017年4月19日 0時) (レス) id: 070402a881 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - みーみーさん» プンプン丸…可愛いな(*´ω｀*)兵長のシーン、ちょっと長かったね(*´∀｀)この辺りの流れ、すごく好きなんだ！続きも頑張る〜！！ 次はもうリヴァイ班のシーンに移る予定だよ((((；ﾟДﾟ))) (2016年12月4日 23時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
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