人類最強と私の恋愛事情5―未知への挑戦―【進撃】【リヴァイ】

それぞれの思い7　　―過ち ページ44

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エレンは自室に戻ってくると、ベッドの上にバタンと身を横たえた。

ハンジさんが話してくれてた、巨人化に関するきっかけの推測。
なるほど…、と思った。



だが、何よりも自分を驚かせたのは――

エルドさん達4人が、俺に対してとってくれた行動……



俺が意図的に巨人化したわけではないことを知り、刃を向けたのは判断を誤った、と

そして、その代償として、エルドさん、ペトラさん、オルオさん、グンタさんは、自分の右手に思い切り噛みついた。

ペトラさんの言葉が胸に突き刺さる。

『ごめんね、エレン。私達って間抜けでビクビクしてて、失望したでしょ…？でも、それでも私達はあなたを頼るし、私達を頼ってほしい。だから、私達を信じて…』


思わず、涙が溢れそうになった。

俺は、……本当にいい先輩たちに恵まれた

この人達になら、命を預けられる
そう思えた

俺も力の限り、先輩達の力になろう……



そして、また、ふと考える。


…Aさんは、…どうしているのだろう……


巨人化騒動の時、すぐに俺の元に駆けつけてくれたAさん。
さっき、Aさんは食堂に来なかった。

兵長は、『自室で謹慎中だ』とみんなに説明していたけど、
どうしてそんな……


理由がわからない


さっき兵長は、「アイツは馬鹿な行動をとった…」というような内容のことを話してたけど、あれは一体どういう意味だろう…？



そのとき、コツンコツンと階段を下りてくる靴音が聞こえた。
廊下の向こうから姿を見せたのは、Aだった。



「……Aさん…っ」



エレンはベッドから起き上がると、急いで立ち上がった。



「…ごめんね、エレン。…ちょっといいかな？」

「は、はいっ！！」



Aの後ろにはリヴァイの姿もあった。
リヴァイは少し離れたところで、歩みを止めると、近くの壁に背中を預け、二人の方を静かに見やった。

Aはエレンの前まで来ると、真剣な瞳をエレンに向ける。



「…エレン。……私は今日、判断を誤った」

「……え…？」

「…あなたが暴走したときの対処は、リヴァイ班の任務なのに、…それがわかっていながらあの時、あなたに刃を向けることができなかったのは……私がちゃんと覚悟ができていなかったから」

「……Aさん……」


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