人類最強と私の恋愛事情5―未知への挑戦―【進撃】【リヴァイ】

見えない敵3　　―この上なく残酷な世界で ページ20

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馬列の最後尾。

リヴァイはやや険しい表情で、前を見据えていた。



もし、これが、エルヴィンの示唆していた内部の敵の仕業だとしたら……

いや、おそらく間違いない

敵が動き出したということだろう



エルヴィンの野郎は、一体どこまで見えているのだろうか……

もしかしたら、巨人の正体も、…ヤツは掴んでいるのかもしれない



ある意味、本当に恐ろしいヤツだと思う

そんな野郎だからこそ、自分もついて行こうという気になるのだろうが……



だが、敵が誰だろうと動じることはない

相手が人間であろうと何だろうと

だだ、…潰すのみ



人類の敵が、人類の中にいるとはな……

胸糞悪ぃ……



だが、―――と思う。



人間は、『心』というものを持っていながら、

その上で、どこまでも、残虐な行為ができる―――


ある意味では、無差別に人類を捕食する巨人よりも、もっと『残虐な行為』が……

挙げればキリがない程に……


地下街でそれを嫌というほど目の当たりにしてきた

もちろん否定もしねぇし、今更、嘆きもしねぇ……



そして、その残虐性は自分の中にも、確かにある



ある意味俺は、異常だ―――そう自覚している

異常なものをあまりに多く見過ぎたせいだと思っている




そんな俺を愛している、と言う女がいる

やはり、……馬鹿だなと思う

そして、こんな俺が、人を愛することも……



どこかでそのツケがまわってくるのだろうか

ついさっき見た、悪夢のように……



この世界は残酷だ

おそらく、想像を上回る程に……


残酷だが、どこかで希望を持ちたいと願うのは、間違っているのだろうか……


お前はこの残酷な世界で、いろんな意味で、俺に一筋の光を与えてくれているのだろう



だから、負けはしない

諦めない

無駄死にもしない

そして、誰にも無駄死にはさせない



その為にも、俺は、肉体的にも精神的にも強さを保つ



『人類最強』なんていう、大層な言葉を背に………


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