検索窓
今日:19 hit、昨日:56 hit、合計:668,802 hit

巨人化実験3  ―危険を承知で ページ29




【巨人化実験実施場所】



「ここ、ここ!!この井戸の中に入ってね〜!!」



ハンジが井戸の前に立つと、嬉しそうに指を差す。



「は、はい!」



エレンは戸惑いつつも、その井戸の側まで駆け寄った。
その後を、リヴァイがゆっくりと歩いて追う。



エレンは朝から緊張しっぱなしだった。


自分に提示された、「暴走した時、殺さずに半殺しに留める方法」
うなじの肉ごと、俺の身体を切り取る――

といっても、その際に切断された自分の手足が元通りになるのが前提だ

不安じゃないと言えば、それは嘘になる

いや、むしろ不安しかない――かも……



会議の時に、兵長が言っていた言葉を思い出す。

『何の危険も冒さず、何の犠牲も払いたくありません…と?』

『なら腹をくくれ。俺達も同じだ。お前に殺される危険がある。…だから安心しろ』


そうだよな……

俺が実際に巨人化できるかどうか、その力をコントロールできるかどうかは、今後の作戦を考える上で確認が必要なこと。
その為には、危険は承知の上で、挑まなくてはいけない。

そして、もし俺が暴走すれば、リヴァイ班の人たちを殺してしまう可能性だってゼロではないんだ。
俺だけが、危険なわけではない……


ハンジさんが最後に言った言葉。

『エレン、分からないことがあったら、分かればいい。自分らの命を懸ける価値は、十分にある』


皆が、命をかけてくれている―――

兵長も、ハンジさんもリヴァイ班のみんなも……

俺もそれに応えなくては……


けど、もし失敗したら、俺はこの実験で死ぬかもしれない

俺を元気づけようとAさんは「大丈夫」って、何度も言ってくれたけど……


思わず握った拳の中に、嫌な汗がにじんだ。










ハンジ「準備ができたら信煙弾で合図するから、あとは自分のタイミングでね!!」

エレン「は、はいっ!」



ウキウキのハンジに若干イライラしつつ、リヴァイが井戸の中を覗いているエレンへふと視線を移せば、不安丸出しの表情をしている。


腹をくくれと言った意味がわかっていないらしい……



リヴァ「おい、エレン。何ボケっとしてやがる。さっさと井戸の中に降りろ」



リヴァイから送られる鋭い視線に気づいて、エレンがハッとする。



エレン「は、はい!!すみませんっ!!」



巨人化実験4  ―ハンジの計画→←巨人化実験2  ― 一抹の不安



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (308 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
834人がお気に入り
設定タグ:進撃の巨人 , リヴァイ , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まやや - Wwwハンジwwwwwアニメでは団欒の後に出てくるからそれがここでも生かされてる(?)面白い。ちょっとえちちな展開もいい。嫉妬しちゃう、第三者目線でしか見れないから。。つら (2020年10月24日 0時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ミーナさん» コメント感謝です!!嬉しいお言葉を、たくさんありがとうございます!!本当に嬉しすぎます(>_<)夢主を含め、リヴァイ班みんなの内面の葛藤などを少しでも書ければと思っております!続き頑張ります!!応援ありがとうございます!! (2015年12月14日 22時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
ミーナ - 素晴らしいですね!!!大好きです!すごく大好きです!!頑張ってください!!!なんか、人間らしさ…?何かが出ていて感動します! (2015年12月14日 19時) (レス) id: 9ea20a320e (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - あいねこさん» 嬉しいコメントをありがとうございます!!感動しましたなんて…嬉しすぎです(ToT)応援本当にありがとうございます!!(*´∀`)更新頑張ります!! (2015年12月14日 8時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
あいねこ - すごく感動しました!これからも頑張ってください。応援します! (2015年12月14日 1時) (レス) id: cc9f9b8f42 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:沙羅 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年11月6日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。