見えない敵7 ―攻める? ※ ページ24
・
Aは自分の頬に触れている手に手を添えると、そっと口元に寄せ、その甲にキスを落とした。
リヴァイが少し驚いたように目を見開いたのを瞳に映しながら、Aはリヴァイの頬を両手で包むと、そのまま口づける。
熱い口腔内に舌を差し込み、深く舌を絡める。
不安や恐怖を取り除く、一番の薬……
その愛撫にリヴァイも応え、Aの頭の後ろに手を回すと、長いキスを交わした。
「…今日は、やけに積極的だな」
Aからのねだるようなキスに、悪くねぇ…なんて思いつつ、リヴァイはAの瞳を見やった。
「たまには私の方からキスしてほしいんでしょ?」
「…ほぅ、じゃあ、今日はテメェが頑張ってくれるのか?」
「…頑張るって、何を?」←
「わかんねぇのか、クソガキ」
「ッ…また馬鹿にしてるでしょ!?」
「じゃあ、自分で考えるんだな」
突き離すような言い方に少しムッとしたAは、リヴァイの肩を掴むと、そのままソファーの上に押し倒した。
「…ふぅん、じゃあリヴァイが恥ずかしそうにする顔、いっぱい見ちゃおうかな…?」
リヴァイはラフなシャツを一枚着ているだけで、シャツの隙間からは、僅かに胸元がのぞいている。
リヴァイの首筋から鎖骨にかけ、人差し指をツーと這わせる。
一瞬だけ、リヴァイの身体がビクリと反応した気がした。
見下ろせば、少しだけ頬に赤みが差しているように見える。
憂いを宿したリヴァイの瞳がじっと見つめ返してきた。
その色香に煽(あお)られ、逆にAの身体が熱くなる。
「…っ…」
「…自分でやっといて、なに照れてんだ?顔真っ赤だぞ」
「…う…そんなことないよ…っ」
「なら、続けてみろ」
とは言っても、いつも攻められてばかりで、攻めたことがない。
だけど、ここで引き下がったら、絶対ガキ扱いされる!
Aは少し戸惑いながらもリヴァイのシャツのボタンに手をかけた。
ボタンを全て外し、鍛え上げられた胸元と腹筋が目の前に晒される。
Aは身をかがめると、その胸元に唇で触れた。
男らしい、固い筋肉に覆われた身体。
今までは気付かなかったが、そこにはいくつもの小さな傷痕があった。
これまでの戦禍で負った傷だろうか…
そして、これからも新しい傷を負っていくであろう身体…
リヴァイの胸に手の平を滑らせ、キスを落としながら、その重みを感じる。
それと同時に、その身体にこうして寄り添えることが、この上なく奇跡だと思う…
見えない敵8 ―躾のしなおしだそうです… ※→←見えない敵6 ―見えているもの
834人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
人類最強と私の恋愛事情1―運命の糸―【進撃】【リヴァイ】
【進撃の巨人】【日替わり】【リヴァイ】今日あなたはリヴァイ兵長にあんなことや...
もっと見る
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まやや - Wwwハンジwwwwwアニメでは団欒の後に出てくるからそれがここでも生かされてる(?)面白い。ちょっとえちちな展開もいい。嫉妬しちゃう、第三者目線でしか見れないから。。つら (2020年10月24日 0時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ミーナさん» コメント感謝です!!嬉しいお言葉を、たくさんありがとうございます!!本当に嬉しすぎます(>_<)夢主を含め、リヴァイ班みんなの内面の葛藤などを少しでも書ければと思っております!続き頑張ります!!応援ありがとうございます!! (2015年12月14日 22時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
ミーナ - 素晴らしいですね!!!大好きです!すごく大好きです!!頑張ってください!!!なんか、人間らしさ…?何かが出ていて感動します! (2015年12月14日 19時) (レス) id: 9ea20a320e (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - あいねこさん» 嬉しいコメントをありがとうございます!!感動しましたなんて…嬉しすぎです(ToT)応援本当にありがとうございます!!(*´∀`)更新頑張ります!! (2015年12月14日 8時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
あいねこ - すごく感動しました!これからも頑張ってください。応援します! (2015年12月14日 1時) (レス) id: cc9f9b8f42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ