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見えない敵5  ―見えない未来 ページ22




第一、巨人に味方する人間……って?

何の為に…?


人間に恨みがあるのだろうか?
人類が滅亡すればいいと思っているのだろうか?

人間が―――憎い…のだろうか?


ふと、地下街にいた頃のことを思い出す。


闇の世界
ただ生きていくことさえ困難な、最低な場所だった

家族を殺され、仲間を何度も殺され、何もかもを奪い去る世界

それは、同じ『人間』の手によって……


『人間』は、恐ろしい生き物だ……

それは、知っている


全てを失い、生きることさえ放棄した
弱かった自分

自分のことが、嫌いだった
自分も世界も、何も信じられなかった

そんな場所から私を引きずりだして、救ってくれた人……


私は今、『幸せ』なのだろう

そう思う


それはわざとらしい言葉でもなく、そして自惚れでも、馬鹿な思い込みでもなく


こんな時間が巡ってくるなんて、想像もしていなかった

愛する人が側にいる

ただそれだけで


でも、それと同時に、この幸せは長く続かないのではないか
そう心の片隅で誰かが呟く……


言葉にできない不安
いや、決して消し去ることのできない未来に対する一抹の恐怖のようなもの


だけど、私はあの人信じると決めた

あの人が信じることを、私も信じる

だから、前に進むのみ


敵が何だろうと、誰だろうと

振り返ることも、疑うこともせず


ただひたすらに……

あの人の為に………












お風呂から上がるとラフな服装に着替える。
少し水でも飲んでから部屋に帰ろうと思い、食堂へと向かった。

Aがキッチンに入ると、思いがけずリヴァイがいた。
手元を見ると、ティーポットと茶葉が並んでおり、紅茶を淹れる用意をしている。

リヴァイもこちらに気づいて、視線を移した。



「…風呂、行ってきたのか?」

「うん。…リヴァイ、まだ仕事?」

「いや。今日はもう終わりだ。…寝る前に紅茶をと思ってな」

「言ってくれたら、私が淹れてあげたのに」

「………」

「………何、その沈黙。自分が淹れたほうが美味いとか思ってるんでしょ」

「わかってるなら言うな」



意地悪……

ぺトラに教えてもらって、いつか絶対見返してやる!


少しムッとしたAを見て、リヴァイは小さく笑うと、



「…お前も飲むか?」



そう聞かれて、Aはコクリと小さく頷いた。



淹れてもらうのも、悪くないな……←

よし、今度からそうしよう!←


見えない敵6  ―見えているもの→←見えない敵4  ―敵は何なのか



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設定タグ:進撃の巨人 , リヴァイ , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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まやや - Wwwハンジwwwwwアニメでは団欒の後に出てくるからそれがここでも生かされてる(?)面白い。ちょっとえちちな展開もいい。嫉妬しちゃう、第三者目線でしか見れないから。。つら (2020年10月24日 0時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ミーナさん» コメント感謝です!!嬉しいお言葉を、たくさんありがとうございます!!本当に嬉しすぎます(>_<)夢主を含め、リヴァイ班みんなの内面の葛藤などを少しでも書ければと思っております!続き頑張ります!!応援ありがとうございます!! (2015年12月14日 22時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
ミーナ - 素晴らしいですね!!!大好きです!すごく大好きです!!頑張ってください!!!なんか、人間らしさ…?何かが出ていて感動します! (2015年12月14日 19時) (レス) id: 9ea20a320e (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - あいねこさん» 嬉しいコメントをありがとうございます!!感動しましたなんて…嬉しすぎです(ToT)応援本当にありがとうございます!!(*´∀`)更新頑張ります!! (2015年12月14日 8時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
あいねこ - すごく感動しました!これからも頑張ってください。応援します! (2015年12月14日 1時) (レス) id: cc9f9b8f42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年11月6日 14時

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