人類最強との出会い8 ―無力 ページ9
・
「…手を離して！！」
けど、リヴァイは一向に掴んだ腕を離そうとしなかった。
「後で後悔しても遅いぞ…」
「説教のつもり！？偉そうに…。あんたに何がわかるっていうの！？手を離せ！！じゃないと殺す！！」
「…ほぅ、お前に殺せるのか？」
そう言うと、リヴァイは掴んでいた手を離した。
そして、何を思ったのか自分のポケットからナイフを取り出すと、私の目の前の地面に向かって投げた。
「やってみろよ。…殺すんだろ？」
カッとなっていた私は、思わずナイフを拾い上げた。
だけどナイフを握り締めたまま、立ち尽くす。
「どうした？できねぇのか？…やっぱりガキだな」
私は唇をキュッと噛むと、リヴァイに向かってナイフを振りかざした。
だが、リヴァイはあっという間にナイフを持った手を掴み、いとも容易くナイフを手の中から地面に落とす。
「ッ…いたっ…！！」
「いい度胸してるじゃねぇか。…だが、度胸だけじゃ自分の身は守れねぇぞ」
リヴァイはそう呟くと、私を地面に押し倒し、上に跨った。
両手を頭の上に左手一本で押さえつけ、身体の自由を奪う。
「…っ！？何をする！？」
身体を動かそうにもビクともしない。
奴は小柄だというのに、どこにそんな力があるのか。
「お前のしてることがどういうことか、……教えてやる」
リヴァイの瞳に鋭さが宿った。
ポケットから札束を出すと、私のズボンのポケットの中に差し込む。
「……何の真似？」
「金で買うんだよ」
「っ…！？偉そうなこと言っといて、お前もアイツらと一緒じゃないか！！」
「……ああ。そうだな」
「やめろっ！！この野郎！！」
なんとか抵抗しようとするが、身動き一つできない。
リヴァイは涼しい顔で、私のシャツのボタンに手をかけた。
リヴァイは私の目から視線を逸らそうとしなかった。
私も視線を逸らさず、睨み返す。
―…やっぱり、私は無力だ……
弱い者は強い者に勝てない
支配され、
嫌だ、嫌だ、嫌だ
こんな世界、大嫌いだ…―――
・
人類最強との出会い9 ―涙の理由→←人類最強との出会い7 ―怒り
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まやや - あとプロローグ上手いですね、書くの (2020年10月24日 23時) (
レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
まやや - 主人公強い。礼儀正しくもなって成長した。リヴァイからしたらお前以外の女はおれの女にはなれない、無二一つって感じなんやろな。素敵。愛されたくなったわ (2020年10月24日 23時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
はむ - 文章力すごいな。。え、シオンなんていましたっけ？笑 (2020年10月23日 4時) (レス) id: 33eccdc675 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ちはっぴーさん» いえいえ、教えて頂いてすごく嬉しかったですヽ(；▽；)ノいや〜本当につい最近まで気付かず…というか疑問にも思わず（汗）part8で気づいたので、8からこっそり修正されてます^^;他の作品も少しづつ修正しますね！応援嬉しいです！すごく励みになります！（≧▽≦） (2017年7月31日 22時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
ちはっぴー(プロフ) - あぁぁお忙しい中返信わざわざ有難うございます(；＿；)そして気づいてたのに指摘なんてしてしまって申し訳ございません(；＿；)これからも頑張ってください！最近毎日の楽しみがこの小説を読むことなんです！応援してます！ (2017年7月31日 16時) (レス) id: 332e33c9db (このIDを非表示/違反報告)
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