【進撃】俺の女の10のイイとこ。【リヴァイ・夜向け】

23種類の結果パターン

触れてもいいか？ - 2024年4月28日

＊殿堂入り御礼version-3。逆視点ver甘め.今日は兵長の「キス」に溺れるあなたです。300票越え、本当にありがとうございました！＊

「…待て」

「…？どうかしましたか？」

後ろから絡みついた腕に、ずいぶん強く引き寄せられたと思ったら、

「…！」

あなたの腕の中で、予告なしのキスが待っていた。

柔らかさと衝撃に、ほんの一瞬、息の仕方を忘れてしまいそうになる。

「…ふ、」

逃げ出さないよう包み込まれて、押し当てられる優しい体温。

形のいい鼻が頬を擦って、甘い震えが身体を蝕む。

唇と、くちびる。
これは間違いなく、特別扱いの「キス」。

…真夜中に、なんて、ずるい。

「…へいちょ…う」

息を継ぐ合間を縫って、何とか抗ってみるけれど、

「…黙ってろ…」

こんなにも溺れた声で囁かれたなら、もう、観念する他ない。

身を任せて、大好きなこの人の「為すがまま」。

満ちては引くを繰り返す、我儘な舌先に、だんだん思考が回らなくなっていく。

…あぁ、身体が怠くて甘い。

私とあなたが兵士と兵士で、

上官と部下で、

そして同時に、恋人同士であることのすべてがーーー、

「…っ、」

どろどろに溶け出して、蜜のように滴って(したたって)しまいそう。

「…YOU」

寂寞(せきばく)も不安も、壁外調査の惨敗も、残酷なこの世界のことも、何もかも。

「…あい、してる」

…こんな言葉の前には、形を失って。

静まる夜闇に、ふたりきり。

私は「女」で、兵長は「男」で。

そんな当たり前のことに、今更ながら興奮する。

「…兵長、」

「…なんだ？」

吐息混じりの、密やかな声色。

悪戯めいた彼の微笑みを、この距離で独り占めできる人は、できたら私だけあって欲しい。

この人のそばを、離れたくない。

「…もっと、」

「…？」

「…めちゃくちゃな…、キスがしたいです」

「…っ」

正気が、怯えて逃げ出すような。

いっそ、後戻りできないくらいの。

「…いい顔しやがって。…堪らねえな」

低く笑った兵長が、私の顎をそっと掬う。

絡んだ視線、その瞳の奥。
彼の内側に潜む熱も、私のそれと同様、手に負えない代物らしい。

「…仰せのままに」

戯けた(おどけた)言葉を合図にして、再び唇が重なった。

容赦も逃げ場も与えないそれに、文字通り呑み込まれていきながら、

(…私も、あい、してる)

胸の内で、ひとり零した言葉は。

(…あぁ。知ってる)

どうしてだろう、この人にもちゃんと届いている、そんな気がした。

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