訓練兵団3 ―軽蔑 ページ35
・
その日の訓練が終わった後も、私は体力作りの為の別メニューを課せられていた。
きっと、ヤツの差し金だ…と思うと、少しムカつく。
時間が遅くなり、人も少しまばらになった食堂で、私は一人夕食をとっていた。
するとエレンが私の姿を見つけ、こちらにやってきた。
ミカサとアルミンという少年も一緒にやってきた。
アルミンもエレンの幼馴染らしい。
「Aさん、ここ座ってもいいですか？」
「…別に構わないけど……」
でも、正直あまり関わりは持ちたくない……。
「やっぱり、Aさんの立体起動、すごかったです！！同期のみんなもびっくりしてましたよ」
「本当に凄いです。僕なんてまだまだで、足元にも及びません」
アルミンが恥ずかしそうに言った。
可愛くて、女の子みたいだ。
「どうやったらあんなに上手くなれるんですか？」
エレンがまた目をキラキラさせて言う。
どうやったらと言われても……
そういえば、このミカサっていう子も、ずば抜けた動きをしていたな、…と思い出す。
「練習すれば、上達すると思うけど……」
と、私は言葉を濁した。
あまり詳しく聞かれても、説明に困る。
…そう思っていると、
「Aさんは調査兵団じゃないんですか？立体機動もあんなに上手なのに、何故訓練兵団に？
必要ないと思います」
ミカサが無表情で問いかける。
この子、…思ったことそのまま口に出すタイプだな…。手強い……
エレンとアルミンの表情が微妙に引きつった。
「ミカサ、…お前な……」
「…私、…都の地下街から来たの」
「…え…？」
エレン達だけでなく、まだテーブルに残っていた訓練兵達も、一瞬シンとなった。
「いろいろあって、本来なら憲兵に引き渡されるところを、調査兵団に拾われた。訓練兵団に入るのは、地下街育ちで体力面で劣るから。立体起機動は独学。それを使って窃盗もしてた」
「…………」
エレン達は、どんな言葉を返していいかわからない、といった表情をしていた。
「……軽蔑したでしょ？もう私には関わらない方がいい」
一方的にそう言うと、私はガタンと立ち上がり、席を離れた。
周りの訓練兵達も、引いているのが見た目にわかった。
私はそのまま食堂を後にした。
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まやや - あとプロローグ上手いですね、書くの (2020年10月24日 23時) (
レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
まやや - 主人公強い。礼儀正しくもなって成長した。リヴァイからしたらお前以外の女はおれの女にはなれない、無二一つって感じなんやろな。素敵。愛されたくなったわ (2020年10月24日 23時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
はむ - 文章力すごいな。。え、シオンなんていましたっけ？笑 (2020年10月23日 4時) (レス) id: 33eccdc675 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ちはっぴーさん» いえいえ、教えて頂いてすごく嬉しかったですヽ(；▽；)ノいや〜本当につい最近まで気付かず…というか疑問にも思わず（汗）part8で気づいたので、8からこっそり修正されてます^^;他の作品も少しづつ修正しますね！応援嬉しいです！すごく励みになります！（≧▽≦） (2017年7月31日 22時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
ちはっぴー(プロフ) - あぁぁお忙しい中返信わざわざ有難うございます(；＿；)そして気づいてたのに指摘なんてしてしまって申し訳ございません(；＿；)これからも頑張ってください！最近毎日の楽しみがこの小説を読むことなんです！応援してます！ (2017年7月31日 16時) (レス) id: 332e33c9db (このIDを非表示/違反報告)
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