訓練兵団1 ―期待 ページ33
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次の日、朝一番で私は団長室へ呼ばれていた。
団長って、あの背の高い金髪の人だよね……
少し緊張するな
ドアをノックすると、優しい声が聞こえた。
「失礼します」
「やあ、A。少しはゆっくり休めたかい？」
正面の机に座り、書類に目を通していたエルヴィン団長が顔をあげる。
優しい笑顔……
アイツとはだいぶ印象が違うな、と思う。
「昨日は初日からリヴァイに厳しくされてたみたいだね。…まあ、君の為を思ってのことだから、わかってやって欲しい」
「…私は別に、大丈夫です」
「…そうか。…さて、君への処遇だが。今日から一ヶ月程度、訓練兵団と共に訓練に参加してもらおうと思う。いいかな？」
「…はい。指示に従います」
「案内はハンジに頼んである。用意ができたら、ハンジの部屋に行くといい」
「わかりました」
一礼し、私はそのまま退室しようかと思ったが、足を止めた。
「…あの……」
私がそう言うと、団長は書類から再び視線を上げ、こちらを見つめた。
「私を調査兵団に入団させて頂いて、ありがとうございます。お礼をまだ言っていなかったので。…あのまま憲兵に引き渡されていたら、私はここにいませんでした」
「そう思ってもらえるなら、私も嬉しい。…だが、調査兵団の現状も甘くはない。慢性的な人材不足でね。私達も優秀な人材を必要としている。こちらこそよろしく頼むよ」
「…ありがとうございます」
「それに、リヴァイも君には期待してると思うよ」
「…兵長が？」
そんな馬鹿な…、と心の中で呟く。
「自分から部下の面倒を見るなんて珍しいことだ。彼は基本的に掃除以外のことは面倒くさがり屋だからね」
そう言って笑う。
「掃除…ですか？」
……潔癖症？
あの性格で、潔癖症って…、ちょっと、いや…かなり面倒くさい
そう言えば、アイツにもお礼言っていなかったな
でも、なんかお礼言うのはムカつく……
そんなことを考えていると、団長が椅子から立ち上がって、私の前までやってきた。
そして、ポンと頭の上に手を置く。
「私も君に期待している。…立体機動も誰もがその力を最大限引き出せるわけじゃない。君のそれは一つの才能だ。自信を持っていい」
優しいその眼差しは、まるでお兄さんみたいだな、と思った。
「…ありがとうございます」
そんな期待に応えられる自信は今の自分にはないけれど、何か少しでもできればいいな、と少し思い始めていた。
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まやや - あとプロローグ上手いですね、書くの (2020年10月24日 23時) (
レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
まやや - 主人公強い。礼儀正しくもなって成長した。リヴァイからしたらお前以外の女はおれの女にはなれない、無二一つって感じなんやろな。素敵。愛されたくなったわ (2020年10月24日 23時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
はむ - 文章力すごいな。。え、シオンなんていましたっけ？笑 (2020年10月23日 4時) (レス) id: 33eccdc675 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ちはっぴーさん» いえいえ、教えて頂いてすごく嬉しかったですヽ(；▽；)ノいや〜本当につい最近まで気付かず…というか疑問にも思わず（汗）part8で気づいたので、8からこっそり修正されてます^^;他の作品も少しづつ修正しますね！応援嬉しいです！すごく励みになります！（≧▽≦） (2017年7月31日 22時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
ちはっぴー(プロフ) - あぁぁお忙しい中返信わざわざ有難うございます(；＿；)そして気づいてたのに指摘なんてしてしまって申し訳ございません(；＿；)これからも頑張ってください！最近毎日の楽しみがこの小説を読むことなんです！応援してます！ (2017年7月31日 16時) (レス) id: 332e33c9db (このIDを非表示/違反報告)
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