地上へ4 ―命の行方 ページ14
・
「後ろを向いて、ひざまづけ」
リヴァイは後ろ手にさせると、Aに手枷をはめた。
その腕があまりに華奢だったため、ふいに疑問を抱く。
目深にかぶっていたフードを取り除いたリヴァイは、思わず目を見張った。
「ッ…お前、あの時の…！？」
そいつは、先日地下街で出会った、あの女だった……
「てめぇが犯人だったとはな……」
そこへ、エルヴィンとミケが追いついて、地上へ降り立つ。
「リヴァイ、御苦労だったな。…それにしてもお前達、すごい速さだな」
だが、二人の間に流れる微妙な空気に気づく。
「……女、なのか？」
エルヴィンも意表をつかれたらしい。
女という情報はどこにもなかった。
・
・
最悪だ
もう逃げられない…
逃げられないなら―――
「……殺せ」
Aは小さく呟いた。
「憲兵に引き渡されるくらいなら、死んだ方がマシだ！！今すぐ殺せ！！」
すると、Aの胸ぐらをリヴァイが掴み上げた。
「てめぇにそんな選択の権限はねぇんだよ！一体何してやがる。自分を大切にしろと言った
はずだが……」
「…………」
そう言ったリヴァイの眼差しがあまりにも真剣だった為、思わず言葉を失う。
だが、ふと我に返る。
「…うるさいッ！！殺せと言ってるんだ。別になんの支障もないだろ。さっさと殺せ！！」
そう言った瞬間、リヴァイに思い切り腹に蹴りを入れられていた。
「…ゲホッ、ゲホ……！！」
―この野郎、女にも手加減なしか。本当に最悪な奴だ…！
リヴァイはAを見下ろすと、
「…俺は命を粗末にするヤツは嫌いだ」
「………」
Aは無言でリヴァイを睨みつける。
―…殺さないって言うんだったら、自分で死んでやる！！
Aは立ち上がると、近くに落ちていた自分のブレードを足で思い切り踏んだ。
ブレードが勢いよく飛び跳ね、垂直になる。
そこに目がけて自分の身体を投じた。
そのまま、胸に突き刺さればいい―――
……が、リヴァイがそれよりも速く、ブレードを一瞬のうちに足で蹴り飛ばす。
カラカラと回転しながら、ブレードが地面を滑っていき、Aの身体は勢いよく、そのまま地面へと転がり込み肩から倒れ込む形となった。
リヴァイは倒れているAの首を手で掴むと、地面にガンッと押さえつけた。
「…っ！？」
リヴァイが掴んだ手に力が入る。
このまま殺してくれるのか…？
Aはそう思った―――
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まやや - あとプロローグ上手いですね、書くの (2020年10月24日 23時) (
レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
まやや - 主人公強い。礼儀正しくもなって成長した。リヴァイからしたらお前以外の女はおれの女にはなれない、無二一つって感じなんやろな。素敵。愛されたくなったわ (2020年10月24日 23時) (レス) id: e7ac9c5abf (このIDを非表示/違反報告)
はむ - 文章力すごいな。。え、シオンなんていましたっけ？笑 (2020年10月23日 4時) (レス) id: 33eccdc675 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ちはっぴーさん» いえいえ、教えて頂いてすごく嬉しかったですヽ(；▽；)ノいや〜本当につい最近まで気付かず…というか疑問にも思わず（汗）part8で気づいたので、8からこっそり修正されてます^^;他の作品も少しづつ修正しますね！応援嬉しいです！すごく励みになります！（≧▽≦） (2017年7月31日 22時) (レス) id: e76103ed1a (このIDを非表示/違反報告)
ちはっぴー(プロフ) - あぁぁお忙しい中返信わざわざ有難うございます(；＿；)そして気づいてたのに指摘なんてしてしまって申し訳ございません(；＿；)これからも頑張ってください！最近毎日の楽しみがこの小説を読むことなんです！応援してます！ (2017年7月31日 16時) (レス) id: 332e33c9db (このIDを非表示/違反報告)
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