名を付けるならなんと呼ぶ Ⅱ【ONEPIECE】 (ページ28)

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視界の隅、倉庫の奥へと進む通路に見えた人影に、私は目を見張った。

そこには私が倒した筈のパトーネが居て、銃を構えている。その目線の先を追った時、

私の体は勝手に動いて、
地面を蹴りあげ、宙を舞っていた。

瞬間、銃声が響き渡って。焦りと反対に厭に冷静な頭で、その弾道をしっかりと目で捕える。

＿＿＿＿大丈夫、捉えられる。間に合う。

良かった、銃声よりも先に動き出すことが出来て。

あれは拳銃じゃない。遠距離対応の小銃だ。
銃を放った敵の位置、私の位置、
そして、ローさんの位置を正確に確認する。
多分、私が身を呈してあの弾丸を受けても弾は貫通する。そしたらローさんにも当たりかねない。

ならば。

宙に浮いている推進力は其の儘活かして、もう一度足で地面を蹴って体の向きを変える。

狙いは、私の行ける最速到達地点と弾道の交差する場所。
回し蹴りをするような形で、正確に。
受け止めるのは、秒速300mの弾丸。

弾けるような音が響き渡った。

「……っぐ！う゛っ……！っは、はぁ、っは」

くぐもった声が漏れて、痛みが体を貫いた。
狙い通り、パトーネの打った弾は私の足の甲に綺麗に納まってくれたみたいだ。

あまりの衝撃に足がそのまま持っていかれそうな感覚に陥る。くそ、足が引きちぎれそう。

でも、届いた。