名を付けるならなんと呼ぶ Ⅱ【ONEPIECE】 (ページ27)

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ふわりと、優しい手つきだった。

ゆるやかにAの髪を梳いた
その行為にどんな意味があったのか
私にはもうさっぱり理解ができない。

ただ、非常に不本意で厄介なことに

Aの頭を抑揚のない仕草で撫でたローの手は、不思議な懐かしさを孕んでいて、それがどこから来るものなのか、Aは分からなかった。

そして、その手を、どうしてか私は不快に思うことが出来ないのである。

ローの手は大きくて、ちょっと冷たかった。
だから少し触れられるとひんやりして驚いてしまうんだけど、優しく柔らかく撫でるその手つきは
どこか懐かしさとかそんなものを感じさせて。
どうにも安心感を抱いてしまう。

海賊達を縛り上げているローを横目に、その安心感の原因がなんなのかと考えたけれど一向に答えは出そうになかった。

Aはその間、捕らえられていた人達に怪我は無いかとか、ここに来た経緯とかを聞いたりして、
矢張り殆どの人が誘拐されて来ているという事が分かったので、この施設の頭はもう倒したことと、軍に引き渡す事を伝え、その時軍に保護してもらうように、と説明した。

これで全部解決。後は海軍に突き出して、懸賞金を貰うだけかぁ、なんて考えたその時。