空が綺麗だから私は今日も生きています (ページ2)

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２枚目ページ2

目を開けて初めに見えたのはオレンジ色に染まる空と雲。

次に見えたのは見慣れない建物。

夕焼けの草原でも薔薇の王国でも輝石の国でもない。

なにより

何故、空の上から落ちている？

寝たまま誰にも見つからず寮を出てナイトイレブンカレッジから出れるはずがない。

誘拐の可能性は...........無いな。

先生達やイデア先輩、ドラコニア先輩が居るんだ。きっと学園内に侵入者が居たら

捕まえたりするはずだ。

では私は？どうやって此処迄来てどうして現在進行形で落ちている？

いや、この際誰がやった、何故此処になんてどうでもいい。

この高さから落ちたら確実に死ぬ。

ある程度の高さならネコ科ということもあって着地できるけど

この速度でこの高さは無理だ。

私が諦めかけていたその瞬間、頭の中であの子の声が聞こえた。

”僕、Aちゃんの描く絵が好きだよ。”

『ッ！！ごめん、＿＿＿君..........。』

今はもう顔も思い出せないあの男の子に向けて云った言葉は

バッシャアアアアアンッ

水の中に落ちる音にかき消されて誰にも聞かれず消えていった。