××さんと音柱 ページ29
夜の鬼狩りの任務はほとんど私のところに来る。
今回の鬼も、下弦と言う訳ではなく、意図も簡単に狩れた。
炭治郎たちに稽古を付け、任務に赴いた私の体は疲れはてていた。
ふらふらと人通りの多い町に足を運びいれ、屋敷に帰ろうとすると、誰かに呼び止められた。
「よお、A」
眠気と疲れで頭がぼうっとしている私の目の前に、顔立ちの良い男性が現れた。
誰だこの美男。こんな人知らない。
けれど、よく見れば普通の人より身長がずっと高い。
その時ふと思い付いた人と、顔が一致した。
「天元、さん?」
「おう、分かんなかったのか?」
いつも派手だし、目の回りの化粧みたいなものもしていなかったし、
何より髪を下ろしていたから全く分からなかった。
「いや、あまりにもいつもと違いすぎて······」
「派手じゃねえだろ?俺この姿はあんまりなんだよなあ」
私は格好いいと思ったけれど、本人が嫌ならどうしようもないだろう。
ちらりと天元さんの顔を見ると、機嫌が良さそうにこっちを見て笑っていた。
「お前何でここにいるんだ?」
「さっき任務を終えてきたんです、今から帰ろうとしてたんですよ」
進んでいこうとすると、突然腕を引かれ、後ろに転けそうになった。
阻まれた訳も分からず、少し抵抗すると、更に強く腹部に腕を回して進むのを阻んだ。
「そっちには行くな、その先は遊郭だぞ」
「こっちの方が近道なんですよ」
今までだってここを通ってきた、何もなかったのだから大丈夫だと言うと
大きく溜め息をついて仕方ねぇな、と言った。
「俺も一緒に行く」
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レミィ - 面白かったです!今コロナが流行っているので気を付けてください! (2020年3月9日 11時) (レス) id: edb0276662 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴ - とても面白かったです!私もこんな小説が書けるようになりたいです! (2020年1月28日 16時) (レス) id: 113690dea7 (このIDを非表示/違反報告)
Kaede(プロフ) - 零さん» 本当ですね、すいません!ありがとうございます! (2019年10月17日 1時) (レス) id: 7af5a2cf72 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 「吾妻」じゃなくて「我妻」だと思います。間違ってたらすみません (2019年10月16日 23時) (レス) id: ac710565be (このIDを非表示/違反報告)
Kaede(プロフ) - 雪乃さん» 教えてくださりありがとうございます!すぐに直します!指摘コメントありがとうございました! (2019年10月13日 10時) (レス) id: 7af5a2cf72 (このIDを非表示/違反報告)
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