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体育館に響くスパイクの音。眩しい照明。
反対に外は辺りは既に陽が落ち、暗闇が広がっている。

「ねぇ、クソ川!
今日のあんたのスパイク変じゃない?あと、指」

木村が発したその言葉が、及川のスパイクを見ていた全員を硬直させた。

「え!?ちょ、ちょっと待ってよ!
突き指なんてしてないし、スパイク変じゃなかったと思うんだけど!
ねぇ、Aちゃん!」

「はい、Aも変じゃなかったと思います…!
ベテランさんの先輩にはわかっちゃうんですかね?」

あくまで相手を完全否定せず、少しあげることでこちらに向けられた矛先を逸らす。

(本当におバカな先輩。
そんなの素人から見てもわかるはずなのに)

「ちょっと2人とも口合わせしないで!
嘘なんてついても無駄なんだからね!」

ぷんぷん!と、効果音が着くような、木村らしくない気持ちが悪い怒り方に違和感しか覚えない。

「嘘なんてついてないです!」

「Aちゃんの言う通りだよ!」


「と、とにかく!今回は許してあげる!
次はないからね!」

全く何に怒っているのだろうか。
と、そう思い、Aはここで行動に出た。

「えっと……ありがとうございます…?
Aももっと勉強します…!
その、今日はごめんなさい!先輩!」


少し眉を下げ、悲しげで困った表情をする。
それを見ると、周りが心配する雰囲気へと変わる。

「えっと……先、帰りますね。
あの、ノルマの仕事は一応したので…自分勝手でごめんなさい。少し、気分が良くなくて」

「うん、無理しないでね」

及川はAの事を思い、帰ることを許可した。
自分のことを心配してくれている及川達に罪悪感はあるが、自分の仕事さえも押し付けてくる木村には罪悪感というものは湧かない。
むしろ木村は仕事をするべきである。

「ありがとうございます。じゃあ、また明日…」

誰がどう見ても作り笑いと言えるだろう笑顔を見せ、体育館から去る。

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設定タグ:ハイキュー , 悪女主   
作品ジャンル:アニメ
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あまね(プロフ) - すき (8月6日 2時) (レス) @page46 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ウーロン茶 - この作品めっちゃ好きです!!!!!!更新楽しみにしてます!! (2023年2月22日 15時) (レス) id: a38d2d112e (このIDを非表示/違反報告)
人。 - 夢主ちゃんの性格とか話し方個人的にすき。更新頑張って下さい‼ᕦ(ò_óˇ)ᕤ (2022年9月25日 20時) (レス) @page46 id: 8a31f1ca56 (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん - とっても面白くて、続きがたのしみです。 これからも応援します!! (2022年7月24日 21時) (レス) id: 83697b1c32 (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん - こんにちはー 夏休みに私の学校は入って最近夢小説見れてなかったんですけど、更新されてて早速読みました。 今回も面白くてやっぱり作者さんはすごいなーって思います。 これからもずっと応援📢してます (2022年7月16日 9時) (レス) id: 9dab0a0f5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピロリロリン | 作成日時:2022年2月16日 23時

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