14.鍋パがしたくて ページ14
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「・・・鍋」
梵天の幹部全員が会議中の集中モードにあったこの時、
誰もが真面目に会議に参加していると信じて疑われていなかったこの瞬間、やっぱりバカはバカだった、と本人以外は考えた。
「・・・A」
「・・・え?」
「今、なんの話してるか言ってみ?」
「・・・え、と」
ばか、もといAは焦った。
会議の進行を進めていたお疲れ顔の九井一がものすごい笑顔で自身を見てくるからである。
後にAは彼のあんな笑顔見た事ありませんと発言した。
周りの反社は何も言わない。
黙ってばかが痛い目にあうのを楽しむのがAと同じ空間にいる時の楽しみだからである。
Aは、助けてと視線を送った、まず三途春千夜に。
なぜ最初にこの男を選んだのかは謎である。
三途は笑った。
後にAはあんなゲスの笑顔人間には出来ません・・・あ、ヤク中か、三途は。人間じゃないかそもそもと発言し締められたとか。
次にAは灰谷蘭に視線を送った。
どうして絶対に助けてくれないメンバーから助けを求めていくのかは、馬鹿だからか、いいものを後に残しておくタイプだからか。多分前者である。
灰谷蘭は携帯を構えた。
後にAの酷く脅え絶望した顔面ポスターがあちこちで見つかったとか。
明司武臣はタバコをふかし目すら合わせなかった。
望月莞爾は、寝たフリをした。後に助けてやりたくもないがあいつと目を合わせたら助けてやりたくなっちまうんだよな、と酒の勢いでAの甘さを語ったとか語っていないとか。
灰谷竜胆は、Aと目を合わせた。
Aは一筋の希望の光に顔を輝かせた。
灰谷竜胆は動かない。眉毛の1本、口の端すらピクリともしない。見つめ合うこと約10秒間。Aは項垂れながら、騙したなと呟いた。
最後の希望だと、Aは鶴蝶を見た。
鶴蝶は焦った。こうなったら何か言うべきかと悩んだ。
鶴蝶が口を開け、Aは嬉しさのあまり喜んで、それから絶望した。
「A」
鶴蝶よりも先に、九井一が口を開いたからである。
「鍋が、なんだって?あ?」
「今から、鍋パとか、どうでしょう・・・か?」
時が止まった。
こいつ、まじか、神経どうなってんの?
Aの頭に、拳骨が落ちた。
会議後、メソメソ泣くばかに今度鍋食べようなと優しくAを慰める鶴蝶がいたとか。
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はな(プロフ) - カルピスの原液さん» コメントありがとうございます〜!なんだかんだ優しい反社が理想です笑ありがとうございます、今後もよろしくお願いしますー! (2023年4月26日 17時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
カルピスの原液(プロフ) - すごい面白いです! みんなツンデレでかわいーなと思いました! 応援してます!更新頑張ってください! (2023年4月25日 15時) (レス) @page17 id: bf82bf2975 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキーだお☆(プロフ) - はなさん» 今回も夢主ちゃんのおバカなところ?がとっても可愛いです!!これからも見ますので頑張ってください〜 (2022年9月11日 6時) (レス) @page14 id: 156bbcf58c (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ミッキーだお☆さん» ありがとうございますー!!全然更新進んでいないのに、そんな、とても嬉しいです😭これからもぜひよろしくお願いしますー! (2022年9月10日 17時) (レス) id: 544f54aa0d (このIDを非表示/違反報告)
ミッキーだお☆(プロフ) - 初コメ失礼致します!!この作品面白すぎます!!もう控えめに言って好きです!!次の更新楽しみにしてます!!無理をせずに頑張ってください!おこがましくてすみません💦 (2022年9月4日 18時) (レス) @page13 id: 156bbcf58c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2022年3月4日 0時