*何気ない時間* ページ17
少しの間見張りをしていたが、特に何も怪しい人影はなく、中からいい匂いがしてサシャはもう我慢の限界に近かった
「…サシャ、よだれ垂れてるわよ」
「ハッ…つい…」
サシャがだんだん可哀想に見えてきた
「私もお腹空いてきたの。もう中に戻ろうか」
諦めて私がそう言うと、サシャの顔はキラキラと眩しいくらいに輝き、急いで中に入って行った
サシャったら…本当に可愛いなぁ
私もサシャを追いかけるように中に入ると、リヴァイは眉間に皺を寄せてサシャを睨んでいた
「おい、まだ呼んでねぇだろ。…サシャをなんとかしろ」
私に気づいたリヴァイはそう言ったが、私は何もしようと思わなかった
「お腹が空いて集中できないの。それに怪しい気配もないし見張りはしなくても大丈夫よ」
私はそう言うと必死にサシャを止めているみんなの姿を見た
その姿はとても微笑ましくて、そして羨ましく感じた
ペトラ達やミケさん達はもういない
あの頃のように笑い合うことはもうできない
この子達にはこういった何気ない時間を大切にしてほしいと強く思った
「…お前はテーブルを拭け。飯にするぞ」
リヴァイは諦めたようにそう言うとサシャ達の方に歩いて行った
・
翌日の朝
私達はリヴァイの命令により床の拭き掃除やら窓拭き、庭の掃除など徹底的にしていた
「コニー、そんなテキトーにやってても後でやり直しさせられるだけよ」
「ええ!?これでも結構真面目にやってるんですが」
「コニー、お前もっと隅々までやれよ」
コニーとジャンと私は床の拭き掃除が担当だ
水拭きをしていたが、コニーのところだけまだらに拭いた跡が残っていた
「リヴァイはチリひとつ落ちてたら許さないくらいの潔癖症よ。やり過ぎなくらいが丁度いいのよ」
「でももう十分じゃないですか?結局土足で入るんだし…」
コニーは掃除が苦手なようだ
「まぁ確かにそうだけど…リヴァイがここではルールだからね」
「お前、副兵長を困らせるんじゃねぇよ!とりあえずもう一度拭き直せ!」
「はいはいわかったわかった」
「…てめぇ本当に分かってんのか?」
「あーもう!喧嘩しないで二人とも!!」
二人の言い合いを私は間に入って止めようとしたが、急に二人の動きが止まった
「随分と楽しそうじゃねぇか。もちろん、掃除は終わったんだろうな?」
それはリヴァイがいつの間にこの場にいて、鬼のような形相をして二人を睨んでいたからだった
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ああ - お気に入り200人突破!おめでとうございます!私はこの小説を読んでいて面白いなーと思います。続きが気になるので最後までしっかりと見ます! (10月7日 14時) (レス) @page50 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
兵長大好き女子です!(プロフ) - ゆーkoさん» こんにちは!コメントありがとうございます!!( ; ; )バレンタイン編気に入っていただけたようで嬉しいです!お互い体調にはこれからも気をつけましょう(^^)ありがとうございます! (2021年2月24日 11時) (レス) id: 5923052a3c (このIDを非表示/違反報告)
ゆーko(プロフ) - こんにちは(^.^)いつも楽しみに愛読してます(〃ω〃)先日のバレンタイン限定のとても良かったです(^^)お身体にお気をつけてお過ごしくださいm(._.)m (2021年2月24日 11時) (レス) id: a1cd8234df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:兵長大好き女子です! | 作成日時:2021年2月12日 15時