憧れの人類最強と出会った地下街出身の少女【進撃の巨人】【リヴァイ】 (ページ31)

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＊初陣＊ページ31

壁外調査日和の天候に、調査兵全員が気合いを入れていた

「A！刃やガスの補給はできたかい？」

「はい、バッチリです」

準備を終えた私はナナバさんと一緒に馬小屋へ向かった

「Aは初陣になるから今回の壁外調査は行って帰ってくる事が仕事だ。巨人にビビって漏らしたりしないでね」

「も…漏らしませんよ！流石に！」

動揺する私にナナバさんは滅多に見せない笑顔を見せた

「そうだね。そうしてくれると助かるよ」

「ナナバさん信じて下さい！」

馬を小屋から出しながらそんな話をしていると「おい」と後ろから低い声が聞こえてきた

その声を聞いてすぐに振り返ると、そこには相変わらず仏頂面のリヴァイがいた

「リヴァイ…！」

「てめぇ、巨人と対面して小便漏らすんじゃねぇぞ」

「…はい！？」

さっきのナナバさんと同じようなセリフを言うリヴァイにナナバさんは笑いを必死で堪えていた

「漏らすわけないわ！すぐにうなじに飛びついて削いでやるんだから…」

「てめぇは今回初陣だろうが。生きて帰ってくる事だけを考えとけ」

リヴァイはそれだけを言うと馬を連れて先に行ってしまった

「リヴァイはAが心配なんだね」

むすっとしている私にそう言うナナバさんだったが、

「違いますよ。からかってるだけです」

私は小さなリヴァイの背中を見ながらそう答えた

・
エルヴィン団長の合図により開門が始まり、私たちは馬で壁の向こう側へ駆け抜けた

壁を抜けるとブワァッと風が吹き、私は開放感にゾクゾクした

「A！ボサッとするなよ！」

斜め後ろにいるゲルガーさんにそう言われた私は我に返り、気を引き締め直した

エルヴィン団長考案の長距離索敵陣形はいかに巨人と戦わないかというものであった

私はミケさんの分隊なので前線に置かれている

しかし私は初陣という事もあり、あまり戦闘には進んで参加はしない事になっていた

陣形展開した後、進軍ルートの確保のため前線を走っていると見えた巨人と言われる奴ら

「あれが巨人…」

思っていた以上に人間に近い体や顔に私はゾクっとした

「ゲルガー、信煙弾を撃て」

ミケさんの指示にゲルガーさんはすぐに信煙弾を撃った

するとこちらに向かってきた二体の巨人

「巨人を迎撃する。俺は右の一体を仕留める。ナナバとゲルガーは左を頼んだぞ」

「「了解！」」

そして三人は隊列から離れ、巨人に突っ込んでいった