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8、聞き込み ページ8






それから、あの頭がおかしくなった総悟が部屋に駆け込んでくるまでに時間はかからなかった。


姉上姉上と、どこかのメガネよりシスコン発揮してさ。


ミツバ姉さんは、私の母親みたいなものでもあるのにさ。


って、思うけど、総悟はやっぱり特別ミツバ姉さんが好き。


甘やかしてくれたから、とか育ててくれたから、とかよりも

本当に、心の底から理由なく慕っているのが分かる。



「それじゃあ、私、仕事に戻りますね」


「そう。気をつけてね?怪我しない仕事?」


「はい、大丈夫です。・・・バレなきゃ」



ぼそりといった言葉はミツバ姉さんには聞こえてなくて

コテッと首を傾げてて可愛いですねっ!じゃなくて聞き返してるようだったけど

総悟がミツバ姉さんにバレないように私を睨む。


姉上に余計な心配かけるなってね。


分かってますよ、と、そのまま部屋を出た。


今日の仕事は、聞きこみ調査。


近頃、その辺り?いや、あの辺り?この辺り?

まぁその辺でやばい闇取り引きが行われてるらしい。


少し前から目をつけていたんだけど、

ミツバ姉さんが江戸に来るタイミングで、土方さんの中で確信に変わったらしい。


江戸の治安は、ミツバ姉さんのために守らないと。


土方さんに言われた辺りで聞き込みを始めようとすると

そこに居たのは土方さん。


咄嗟に察したのは

土方さんがここにいるのは偶然じゃないってこと。


だってこの人、私がここに来ることわかってたはずだし。

それに、雰囲気が怖い。



「・・・お前、今日仕事休みでいい」


「・・・は?何言ってんすか。私聞き込み始めたいんですけど」


「だから、しなくていいって言ってんだ」


「鬼の副長の言葉とは思えませんね・・・もしかして、ミツ・・・」


「いいから帰れ。俺がやる。」


「嘘だ。ザキがなにか手がかり見つけたんでしょう、しかも割と大きな。

私の聞き込みが要らないくらいの。私が動揺するような。」


「・・・何も気づかないで帰ってくれ。」



何言ってんだこの人。


なぜ仕事をさせない?

私が動揺しようがなんだろうがさせるような鬼でしょ?


・・・この人がこんなこと言い出す理由なんてひとつしかない。



「ミツバ姉さんが絡んでるんだ」


「・・・いいから。帰れ」


「なんで」


「A」



冷たかった。

自分の肩が揺れたのがわかった。


・・・わかった。そう言うしか、なかった。




9、あなたのためなら→←7、ミツバ編



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あい(プロフ) - eight40094さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー! (2021年2月9日 7時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
eight40094(プロフ) - あぁ、早く続きが見たいです!忙しいと思いますが、作者様頑張ってください! (2021年2月9日 3時) (レス) id: c00f201ead (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2021年1月30日 23時

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