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39、真選組女隊士危機編ー完 ページ39






「まず、私を1番に思ってる人なんていませんよ。

だから。あの場で私を切り捨てたのはナイスな判断です」



ぐっじょぶと親指を向ける。


私を見る旦那の表情はよくわからない。


悲しそうな、驚いたような。そんな顔。



「旦那、私は生きてる、それでいい。

何の責任も感じることはないんです。


それよりも、変なのに巻き込んでごめんなさい。

神楽ちゃんと新八君にも謝罪しといてください」


「お前、思ってたより悲観的なのな」


「いつも元気なAちゃんは

人知れず闇を抱えていたのでした。


主人公にもってこいのキャラでしょう」


「闇落ちするタイプの奴な」


「それはやだなぁ」


「あんま一人で抱え込むなよ」


「私は寝たら忘れるタイプです」


「そんじゃ、俺ァ行くわ」


「イチゴ牛乳はおごりって事でいいです」



さんきゅーと言った旦那は

なんだかさっきより気が楽そうで安心安心。


さて、と、背中をゴキゴキと鳴らした私は病室に戻る。


どうせ誰もいないんだけど、

散歩は1日30分と決められてる。


もう2時間もオーバーだ。

鼻からその約束を守る気もなかったからいいけど。


病室に戻って扉を開いた時、

聞き覚えのある怒声が耳に響いた。


キーンって言ったよ耳が。痛い痛い。



「土方さん、何でいるんですか」


「何でも何も、部下の見舞いに来て何が悪い。


それよりお前、散歩は1日30分だろうが。

俺が来てから40分たってんだけど?!」


「10分くらいいいじゃないですか。細かい男は嫌われますよ」


「そんな完璧に入れ違うわけねぇだろうが。

こっちにはお前が院内走り回ってるって苦情来てんだ」



「図りましたね?!

口を割らせようとしたんですね?!」



ほんとは40分以上帰ってないの知ってたのに。

意地悪な人だなほんとに。



「あれ?総悟は?来てないんですか?」



サボる絶好のチャンスのはずなのに。

お見舞いとか。



「なかなかお前が帰ってこねぇし見つかんねぇから、

総悟と山崎と近藤さんはお前探しに行った」


「あらあらまぁまぁ。

旦那と逢引してたんです」


「はぁ?!

てんめ、冗談でも許さねぇからな」


「え、そんな怒んないくださいよ。ただの冗談ですよ」


「てめぇが大人になるのは構わねぇが、男は選べ」


「…心配してます?」


「…大事だからな」


「…ふふ」



凄いピンチだったけど、最後はなんだかうれしく終わる、

真選組女隊士危機編でした。


40.バレンタイン→←38、大切



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あい(プロフ) - eight40094さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー! (2021年2月9日 7時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
eight40094(プロフ) - あぁ、早く続きが見たいです!忙しいと思いますが、作者様頑張ってください! (2021年2月9日 3時) (レス) id: c00f201ead (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2021年1月30日 23時

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