拝啓ブライズメイドの君へ【センラ】

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「見比べたいので、ドレス、着ていただけませんか？」




今日は厄日か厄介日か。




そもそも、私達がドレスを着るのは、ご法度。




見比べたいのなら、写真でお願いします。という話なワケで…。




「なんで私着付けられてるの!!!?」




「先方のご要望だからね」




そう言って淡々と私につけられたコルセットを縛り上げる嶋坂。




「そういうのやってないはずでしょ!?」




「いまさらなにを。って感じだわ」




「う」




それを言われたら何も言い返せない。




「自分がお嫁に行くときに着たかったな〜。私何気、ドレス着ずにここまで来てるから」




「お嫁、行けそうじゃん。今は体だけだけど」




「イヤミ？」




「当たり前」




そういう嶋坂はスタイルがすこぶるいいので、制作の度にモデルに駆り出されていた気がする。




「よし、ぴったり。さすが私」




おしゃべりをしながらでも一切手を抜くことなくきちっと着付けられ、体にすごくフィットしている。





「コルセット調整大変でしょ。私」





「あんたの体のラインは完全に把握してる」





「ごめん、すごい通り越して気持ち悪いや」





「いや、でもアンタの腰周りのラインすごい綺麗だよ。もっとしっかり出してけばいいのに」





「嶋坂私の腰好きだよね」





事あるごとに嶋坂は私の腰周りを褒める。





「案外、私だけじゃないかもね〜」




そう意味ありげに笑った。

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