拝啓ブライズメイドの君へ【センラ】

15~sideセンラ~ ページ16

会社に戻ればこの間の女の人から爆弾発言。




自分のデスクに戻れば沸き立つ男達。




そもそも、会社とはなんだ。




会社って、なんか、もっと、こう、さ…。




いや、そもそも野郎たちはなんでそう騒いでんの。




「おっ、折原〜、いいとこに戻ってきたな!!」




隣のデスクのヤツが声を掛けてきた。




「一体何事なん、このソワソワした感じ」




「社長室、みてみ」




そう言って、顎でしゃくった方を見た。




「杏奈さんがドレスって時点で眼福なのに、アレ。あの腰つき良くね??」




電話に出ないと思ったら…。




一体どこで油売ってんねん。




「いやぁ、正直俺もう一人の美人派だったけど、あの体つき見せられたらな〜」




「なんで派閥できとんねん。仕事しろや」




「そっか、お前胸重視だったっけ。確かに、胸は小さい」




でもそれが彼女の体のラインを際立たせている。




「でかけりゃいいってもんやないから」




「今日なんかやけにピリピリしてんじゃん。なんかやらかした？」




「プライベートでな」




「うわ、この色男〜!!確かにお前は顔はいい。そしていいやつでもある。ただ変態」




そんな同僚の言葉など耳に入らず。




社長室に目を向けたまま、机に顔をつけ、呟いた。




「酔った勢いで抱いていいような女やなかった〜…」




沸き立つ社内では、誰の耳にも入らなかった。

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