まふくんの味、ママの味

2 ページ6

Aが来てしばらくたった。
友達とかに相談して協力してもらうことにしたらそらるさんが毎日のように家に来るようになった。

「……かわいい……まふ、俺にAちょうだい」

「あげません」

『まふ！まふ！』

そらるさんの影響でAは僕のことをまふと呼ぶ。

あと

「まふのこと好き？」

『すき』

「俺のことは？」

『すき』

これはいいんだけど

「好きな人誰？」

『まふ！』

「嫌いなのは？」

『まふ！』

多分言葉の意味がわかってないんだとは思うけど……傷つくよね。

「もっとお勉強しようか」

『はい！』

僕らの言葉の真似をして使うから怖い。
うらたさんなんてすぐタヒね、こ〇すぞとか言うから教育に悪い。

『いんふぃにてぃ……○✕▲＊＠□〜！』

最近厨二病になりつつもある。
気をつけないと……

「ご飯にしよっか」

『ごはん！ごはーん！』

「本当に食べるの好きだね、A」

『まふ、おいしいのつくってくれる！』

そっか、と頭を撫でるとキッチンへ行く僕より先にカウンターに走っていった

『きょうのごはんはなーにぃ？』

「今日は……そうだな、パスタにする？」

『うん！』

パァっと顔を輝かせて僕が料理するところを見ている。
こうやって少しずつ会話を多くしていくことで言葉を増やしている。

覚えが早いからもう学校にも行けそう

3→←初めてだらけ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す