社会見学 ページ24
ネ「お主ら、この世界のことは文献やらテレビやらでは見ても、お主ら自身の目であまり見たことないじゃろ？」
水見式を行った数日後、ネテロはおもむろに口を開いた。
ワ「？そうですね。確かにこの世界の基礎知識は詰め込みましたが…」
シ「しっかりと見たのはこの世界に来た日と…」
ナ「もしかしたラ、それっきりかもネ」
ネ「じゃろ？よって、今日は観光に行こうではないか！」
レ「ジジィが仕事サボりてぇだけじゃねぇの？」
ネ「・・・ともかく！今日は都市部へ行くんじゃ！」
という会話を繰り広げたのが、約1時間前。
街に着いたのが10分前。そして現在…
貴「10分で迷子になる私は天才かもしれない！」
セイラは迷子になっていた。
普段ならナツメかレイが手を繋ぐなどしてセイラの迷子を未然に防ぐのだが、今回だけは手を繋ぐ間も無くセイラは迷子になった。
貴「(これは確実にお説教1時間…いや、2時間コース…)はぁ…」
そんな事を考えながら街を歩く。
貴「(でも、ほんとにすごいや…大して私たちの世界と変わらない様に見える…)」
ぼーっとしていたため、何かにぶつかった。
貴「・・・っわ‼ご、ごめんなさい！ぼーっとしてて！あの！お怪我とかは…」
？「いや、大丈夫さ。俺も少し注意が足りなかった」
真っ黒な髪はレイとは違ってサラサラと流れていて、髪同様真っ黒な瞳はブラックダイヤの様に綺麗で…
久しぶりに仲間たちに匹敵する容姿を持った人間に出会った。
？「…？俺の顔になんか付いてる？」
青年がクスリと笑う
貴「⁉わっ、ご、ごめんなさっ」
自分の不注意でぶつかってしまったうえに、
顔を凝視するなんて失礼をかました30秒前の自分を殴ってやりたくなった。
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作者名：バレーノ | 作成日時：2018年11月4日 14時
