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No side
ついに夏祭り当日。企画した1ヶ月前から着々と宣伝をしていたおかげか、少し遠方から足を運んできた人も多いそうだ。近隣に住む住人は皆少し慣れない浴衣を身に纏っている。
街全体にも及ぶ夏祭りのエリアには、屋台が所狭しと並び、様々な色の提灯もたくさん下がっている。屋台の文字が日本語ではないことを除けば、まごう事なく日本の夏祭りそのものだろう。
貴「いや〜夏だね〜」
カ「そうですね♪なんだか『もとのせかい』にもどってきたみたいですね♪」
ワ「それにしても、晴れてよかったです!」
シ「これなら問題なく花火もあがるだろう」
ナ「花火の準備なラ、問題ないヨ。
よろしく頼むネ、現場監督♪」
ロ「ライブの途中に上げればいいんでしょ?余裕余裕〜」
レ「じゃ、俺らはライブまで楽しみますか。
いいか〜レオン?怪しい奴がいたら即噛みつけ」
レ『あぁ。任せておけ』
本日レオンはリードで繋いで警備犬役だ。
祭りでは、『エキセントリック』を使った宣伝が効いたのか、ファンの姿も多かった。しかし、所構わずファンサービスを要求しないあたり、セイラたちは良識を持ったファンに恵まれたのだろう。
貴「あ!クロロにぃとシャル!それにマチも!」
ク「たまたま暇でな」
レ「なんだよ、来るって知ってたら浴衣用意してやったのに」
シャ「マチが浴衣みたいなの着てるからいいかなって」
貴「私マチが可愛い浴衣着てるとこ見たかったのに!」
マ「なら、また今度な」
セイラ達といると目立つから、とクロロ達と別れる。
貴「やっぱ夏祭りといえば林檎飴だよね〜♪
レイにぃも食べる?」
差し出された飴玉と形容するには大き過ぎるソレに見向きもせず、レイはセイラの顔を楽しそうに覗き込んだ。
レ「それよりお前舌出してみろ。ぜってぇ真っ赤だぞ」
貴「ん?
…っ⁉ん"〜〜〜〜〜っ‼」
レ「はい、ごちそーさま♪」
可愛らしく出された真っ赤な舌を、自らの舌で絡め取ってみせたレイ。数日前のように顔を林檎のように真っ赤に染めたセイラを見て、満足そうに微笑む。
ライブも花火も大成功に終わり、かつてないほどの賑わいとなった街を見た住民たちは、夏祭りを恒例行事にすると決定したらしい。
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作者名:バレーノ | 作成日時:2019年2月1日 15時